Caravan(キャラバン)ボードゲームレビュー:砂漠を駆けるラクダキャラバンの魅力と戦略性
西アフリカの交易路を舞台に、ラクダを駆使して商品を運ぶ戦略的ピックアップ&デリバリーゲーム
この記事では、Rio Grande Gamesから発売されたCaravan(キャラバン)の魅力から気になる点まで徹底レビューします。
2-4人でプレイ可能で、プレイ時間約45分、対象年齢14歳以上のこのゲームが、どのようなプレイヤーにおすすめなのか、実際のプレイ感と共に詳しく解説します。
読み終わる頃には、このゲームがあなたのゲーム棚に加わるべきかどうかがきっと見えてくるはずです。
ゲームの基本情報
Caravanは西アフリカの砂漠を舞台にした2-4人用のボードゲームです。
Caravanは2-4人用のボードゲームで、プレイ時間約45分、対象年齢13-14歳以上となっています。
Joe Huber(ジョー・ヒューバー)によってデザインされ、Rio Grande Gamesから発売されています。
ゲームの核となるメカニクス
ネットワーク構築・ピックアップ&デリバリーゲームとして分類されるCaravanは、プレイヤーがラクダのキャラバンを配置して、商品を欲している場所へ届けることが中心となります。
西アフリカの砂漠が7×7のグリッド上に抽象的に描かれ、8つの砂漠都市と8つの商品出現地点が存在します。
各プレイヤーは5頭のラクダでキャラバンを編成し、1つの盗難マーカーを受け取ります。
アクションシステムの特徴
ゲーム開始時は特殊で、最初のプレイヤーが1アクション、次が2アクション、その次が3アクション、最後が4アクションを実行し、その後は全員が毎ターン4アクションずつ実行します。
主要なアクションは以下の通りです:
- 空のスペースへのラクダ配置・移動(1アクション)
- 他のラクダがいるスペースへの移動(2アクション)
- 商品の回収(1アクション)
- 商品の移動と配達(1アクション)
- 盗難(1アクション、盗難マーカー必要)
Caravanの魅力:短時間で深い戦略性を味わえる傑作
シンプルなルールでありながら、プレイヤーは深い戦略性を楽しめます。
シンプルなルールに隠された戦略の深さ
Caravanのルールは表裏1枚の紙に収まり、ゲームは理解しやすく消化しやすい設計になっています。
Dale Yuは「ルールは数分で説明できるが、実際のプレイでは素晴らしい深さを提供する古いタイプのゲーム」と評価しています。
7×7サイズのボードで、5頭のラクダの列はほぼ砂漠全体を横断できるが、あちこち移動しようとすると、適切な場所にラクダを配置するのに多くのアクションを費やし、商品の回収と移動に十分な時間が取れなくなるというジレンマが生まれます。
ダイナミックなネットワーク構築システム
Caravanの設計で最も興味深い側面は、典型的なネットワーク構築ゲームを微妙に変化させている点です。
SteamやTicket to Rideでは、プレイヤーは静的なネットワークを構築するが、Caravanでは動的なネットワーク構築を行う特徴があります。
荷物を積んだラクダと同じ色の都市を結ぼうとするが、今青い都市に接続されているからといって、後で接続されているとは限らない。
5-6頭のラクダしか使えないため、プレイヤーは可能な限り効率的になるようネットワークを配置しようとするのです。
絶妙な盗難システム
盗難メカニクスは、高い攻撃性を持つ可能性のあるゲーム要素を戦術的選択へと抑制する理想的なシステムとなっています。
ゲーム開始時に盗難トークンは1つのみで、追加で得る唯一の方法は何かを盗まれることです。
これにより、単一のプレイヤーが常にターゲットにされることもありません。
立方体(商品)をめぐって激しい戦いが繰り広げられ、それを拾うための競争や、貴重な立方体を最初に盗む権利を得るための戦いが起こる。
立方体を拾うよりも誰かから盗む方が良い場合が多く、その立方体は移動するまで保護されるという戦略性があります。
計画性と機会主義のバランス
Caravanは間違いなく戦術と機会主義のゲーム。
砂漠の砂のように、プレイヤーが商品を拾って配達する際に機会は常に変化していると評価されています。
需要マーカーは逆ダッチオークションのような働きをする - いつマーカーの積み重ねがタスクの困難さを上回るか?
誰が最初に手を出すか?
プレイヤーがマーカーを積み重ねることを許すチキンゲームとなる要素も魅力的です。
気になる点と対策
Caravanの弱点と、それぞれの対処方法を解説します。
テーマの抽象性
よく選ばれたテーマにもかかわらず、プレイ中は少し抽象的に感じられるという指摘があります。
抽象的で、没入感を即座に破壊し、タイトルが持てたであろう没入感を完全に失わせるという厳しい評価もあります。
対策: ゲームメカニクスの楽しさに焦点を当て、戦術的な「テーマ付き抽象ゲーム」として楽しむことで、この問題は軽減されます。
Euro系ゲームに慣れ親しんだプレイヤーなら、むしろこの洗練された抽象性を評価できるでしょう。
ゲーム管理の煩雑さ
ゲームの補充セクションによって多くの停止と開始があり、個々のターンを中断することでゲームプレイの流れを妨げるという問題が指摘されています。
対策: ボード上に残っている商品が4つだけになったときの補充タイミングを追跡することが難しいため、全プレイヤーでボード状況を注意深く監視し、補充のタイミングを事前に認識することで流れを改善できます。
盗難アクションへの好き嫌い
一部のプレイヤーは盗難を好まないかもしれないという点があります。
対策: 盗難アクションも公平で、ゲーム開始時に全員が一度盗む能力を持ち、その後は盗まれたプレイヤーのみが盗むことができる。
盗む際に盗難マーカーを他のプレイヤーに渡すため、後でお返しをする許可を与えることになるシステムなので、バランスは取れています。
協力的なゲームを好むグループでは、この要素を軽めに扱うことを推奨します。
こんな人・シーンにおすすめ
Caravanが特に楽しめるプレイヤーとプレイシーンを紹介します。
理想的なプレイヤー像
短く、シンプルで、きつく、インタラクティブで、戦術と機会主義の巧妙なゲームが好きで、これらの特性がピックアップ&デリバリーパッケージで現れることを気にしない人に最適です。
ファミリーゲーマー向け
複雑さはゲートウェイゲームとして選ぶよりもやや高いかもしれないが、ルールのシンプルさにより、このカテゴリーの候補として継続される評価を受けています。
Euro系ゲームの入門としても適していますが、ある程度ゲームに慣れた家族に特におすすめです。
経験豊富なゲーマー向け
このゲームは私にとって絶妙なスポットに当たる。
数分で教えることができるほどシンプルでありながら、ゲームには多くのことが起こっているという評価のように、熟練ゲーマーにも満足度の高い体験を提供します。
おすすめのプレイシーン
3-4人でのゲーム会
いずれの人数でもCaravanを断らないが、3人プレイが最も好ましく、次に4人プレイが続くとされています。
3人ゲームは混雑しており、より多くのアクションが必要で、盗難が起こる可能性も高まるインタラクションが楽しめます。
メインゲーム前のウォームアップ
45分のプレイ時間で、ゲームナイトでメインゲームの前に引き出すのに良いゲームとして活用できます。
期待できる効果
- 戦略的思考力の向上:ボードを見て、キューブを目的都市に運ぶ方法を考え、一歩下がって考える必要がある瞬間が、計画力を鍛えます
- リソース管理スキル:限られた5頭のラクダで最大効率を追求する体験
- 機会認識力:砂漠の砂のように、機会は常に変化している環境での判断力向上
Caravanは、古典的なEuroゲームの感覚を持ち、Through the Desert、Azul、Splendorのような軽いテーマの抽象ゲームと並んで違和感がなく、比較によって品質が落ちることもない優秀な作品です。
短時間で深い戦略性を味わいたいプレイヤーなら、ぜひ一度はプレイしてみる価値があるでしょう。
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参照元・引用元