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Crossing Oceans クロッシング・オーシャンズ:マック・ゲルツの海運戦略ボードゲーム評価とプレイガイド

Crossing Oceans クロッシング・オーシャンズ:マック・ゲルツの海運戦略ボードゲーム評価とプレイガイド

Crossing Oceans(クロッシング・オーシャンズ)レビュー:蒸気船の黄金時代を体験する戦略ボードゲーム

19世紀末から20世紀初頭の大洋航路を舞台にした海運経営ゲーム「Crossing Oceans」は、Mac Gerdts(マック・ゲルツ)による海洋テーマの戦略ボードゲームです。

この記事では、実際の情報源とプレイヤーの声をもとに、このゲームの魅力と特徴を詳しくお伝えします。
ゲーム選びの参考として、購入を検討している方、海洋テーマやビジネスゲームに興味のある方にとって有益な情報をお届けします。

ゲームの基本情報

蒸気船の黄金時代を再現した戦略的海運経営ゲームの詳細情報をご紹介します。

プレイ人数: 2-4人
プレイ時間: 45-90分(60-90分とする情報源もあり)
対象年齢: 14歳以上
デザイナー: Mac Gerdts(Concordia、Imperial、Navegadorの作者)
アーティスト: Marina Fahrenbach、Dominik Mayer
出版社: PD-Verlag

Crossing Oceansは2017年にリリースされた「Transatlantic」の再実装版として、5年間の開発期間を経て2022年に発表されました。
Rio Grande Gamesの商品説明によると、「1900年頃の熟練した海運代理店として、繁栄する商船隊を築き上げる」ことがゲームの核となるテーマです。

ゲームの中心的なメカニクスは、Mac Gerdts作品でお馴染みのロンデル(円形アクションボード)システムです。
プレイヤーは円形に配置されたアクションマスを時計回りに移動し、様々な行動を選択します。
CoolStuff Incの説明では、「ネットワーク構築」「ピック・アンド・デリバリー」がメインメカニクスとして挙げられています。

Crossing Oceansの魅力

歴史的テーマの深い没入感と戦略性を兼ね備えた本作の魅力をご紹介します。

歴史的なテーマの深い没入感

Rio Grande Gamesの公式説明では、「ヨーロッパから世界各地の重要な港湾への定期航路を蒸気船で維持し、より新しい船で競合他社を従来の港から追い出す」という臨場感あふれる体験が描かれています。
1870年から1914年にかけて建造された船舶が、より大型で高価になっていく時代背景を忠実に再現しています。

ドイツのレビューサイトでは、「Mac Gerdtsの素晴らしい船舶イラストを再び楽しめる。今回は記号言語も同等のレベルに達している」と評価しています。
実際の蒸気船をモデルにした船舶タイルは、付属の歴史解説書と併せて、当時の海運業の雰囲気を効果的に演出します。

戦略的なロンデルシステム

ベルギーのボードゲームブログでは、「信頼できる古いロンデルメカニズム、それは最高のまま」と高く評価されています。
「比較的寛容」で、「論理的に連続させたいアクションが常に到達可能」と述べており、初心者にも親しみやすい設計になっています。

ゲームの流れは以下のように構成されています:

  • 船舶購入: 市場から1-3隻を購入し、技術的優位性を確保
  • 艦隊活性化: 石炭を消費して全船舶を稼働
  • 地域活性化: 特定地域の全船舶(競合他社含む)から収入を得る
  • 貨物輸送: 船舶の積載量に基づいた収益
  • 石炭調達: 艦隊への燃料補給
  • 交易所建設: 港湾での恒久的収入源の確保
  • 青いリボン競争: 北大西洋最速船への挑戦

競争的なゲームプレイ

Board's Eye Viewのレビューでは、「Crossing Oceansは非常にインタラクティブ」と評価されています。
プレイヤー間の競争は多層的で、「船舶市場での争い」「海洋での場所取り競争」「名誉ある青いリボンをめぐる競争」など、常に他プレイヤーの動向を意識する必要があります。

ドイツのレビューサイトspielsttil.netでは、「適切なタイミングがますます前面に出てくる。
いつ交易所を建設すべきか?誰かが地域を評価するのか、そしてその時に石炭を満載した船でそこに待機すべきか?」という戦略的思考の重要性が強調されています。

効率的な得点システム

ゲーム終了時の得点計算は、船舶の旗色と個人ボード上のマーカーの掛け算で決定されます。
ポーランドのレビューサイトmlodygiercownik.plでは、「船舶購入時に旗を得て、青いリボン、建設された石炭バンカー、交易所建設によってマーカーを得る」システムが説明されています。
この乗法的得点システムにより、特定分野への集中投資と多様化投資のバランスが重要になります。

気になる点と対策

プレイ時に留意すべき点と、より良い体験を得るための対策をご紹介します。

ゲーム進行のペース調整

fjelfras.deのレビューでは、「船舶市場によってゲームの持続時間が制御される」ことが指摘されています。
「あまりにも多くのプレイヤーがアクセルを踏むと、収入生成と艦隊改善の魅力的な交代が失われ、すべてが慌ただしく感じられる」という問題があります。

対策: 経験を積むことで、この問題は軽減されます。
spielstil.netでは「経験とともにCrossing Oceansはより良くなる」と述べられており、「2回目と3回目のゲームで、ゲームはますます滑らかに進行した」との報告があります。

繰り返し感

fjelfras.deでは「すべてがかなり反復的に感じられる」という課題が挙げられています。
「同じことを常にしているような感じ」「材料管理と経済ループの処理」という側面があります。

対策: SpinLiでは「様々な色(交易所、石炭、青いリボン)への投資と、これらの色に関連した船舶購入の組み合わせで多様化を図る」ことが推奨されています。
また、競合他社の戦略に対してカウンター戦略を取ることで、ゲーム体験の多様性を高められます。

物理的なコンポーネント

複数のレビューで紙幣に対する懸念が表明されています。
spielstil.netでは「ゲーム通貨としての紙幣はあまり好ましくない」、SpinLiでも「紙幣は我々のお気に入りのゲーム素材ではない」と述べられています。

対策: spielstil.netでは「いつかポーカーチップを代替通貨として購入して良かった」と言及されており、代替通貨の使用が推奨されています。
ただし、紙幣も「大きくて適度に丈夫」という評価もあり、完全に問題というわけではありません。

こんな人・シーンにおすすめ

どのような方にCrossing Oceansをおすすめできるか、具体的なシーンとともにご紹介します。

海洋・歴史愛好家

mlodygiercownik.plでは「航海と海上輸送に情熱を持つ人(世界の植民地化と船舶を含む - 造船業、巨大船の設計)にとって非常に美しい戦略ゲーム」と評価されています。
タイタニックなどの大型客船映画のファンや、産業発展史に興味のある方には特に魅力的です。

戦略ゲーム初心者から中級者

Board's Eye Viewでは「Transatlanticよりも合理化されている:ロンデルはカードよりも柔軟性と制御を提供する」と述べられており、戦略ゲーム初心者にも取り組みやすい設計になっています。
一方で、spielstil.netでは「重要な決定を必要とする」と評価されており、経験豊富なプレイヤーにも十分な戦略性を提供します。

ファミリーゲームとして

spielstil.netでは「Crossing Oceansは家族にも非常に好評だった。
息子は大型船が好きで、当時の蒸気船に関する小さなガイドブックも喜んで読んだ」という報告があります。
14歳以上の推奨年齢ですが、レビューでは「10-12歳の経験豊富な子供には適している」との指摘もあります。

より大きなグループでのプレイ

mlodygiercownik.plでは「より大きな構成でより良く機能する。
船舶タイプの競争がより激しくなり、より大きなダイナミクス - 特定の路線での輸送をめぐる戦いが現れる」と述べられています。
4人プレイでの体験が最も推奨されています。

Concordiaファンへの推奨

SpinLiでは「Concordiaのファンがここで再び心を満たすことができるゲーム」と評価されています。
Mac Gerdtsの他作品(Imperial、Navegador、Hamburgum)を楽しんだプレイヤーにとって、同様の満足感を得られる作品です。

Board's Eye Viewでは「古典的なゲーム(Concordia)を好むプレイヤーが多いようだった」との比較評価もありますが、Crossing Oceansは「より合理化された」体験を提供し、現代のボードゲーム市場により適応した作品として位置づけられています。

Crossing Oceansは、歴史的テーマへの深い没入感、洗練されたロンデルシステム、そして適度な複雑さを兼ね備えた優秀な戦略ボードゲームです。
海運業の黄金時代を体験したい方、Mac Gerdts作品のファン、そして家族で楽しめる戦略ゲームを探している方に、ぜひ手に取っていただきたい一作です。


公式ルールブック へのリンク

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参照元・引用元

  1. Rio Grande Games - Crossing Oceans
  2. CoolStuff Inc - Crossing Oceans
  3. Młody Giercownik - Recenzja gry Crossing oceans
  4. Fjelfras.de - CROSSING OCEANS kritisch gespielt
  5. Board's Eye View - Crossing Oceans
  6. SpinLi - Crossing Oceans
  7. Spielstil.net - Crossing Oceans
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