【Dragon's Breath レビュー】氷の塔から宝石を集める!2018年ドイツ年間キッズゲーム大賞受賞の魅力的ファミリーゲーム
Dragon's Breath(ドラゴンズブレス/Funkelschatz)は、氷の柱から落ちる宝石を集める、ドイツHABA社の子ども向けボードゲームです。
この記事では、2018年ドイツ年間キッズゲーム大賞受賞作品の魅力と実際のプレイ感を詳しくレビューします。
ゲームの基本情報
Dragon's Breathは2-4人で遊べる、対象年齢5歳以上、プレイ時間15-20分のアクション&セットコレクションゲームです。
デザイナーはGünter & Lena Burkhardt、ドイツのHABA社から発売されており、2018年のキンダーシュピール・デス・ヤーレス(年間最優秀児童ゲーム)を受賞した話題作です。
ゲームの核となるメカニクスは極めてシンプル。
9つのプラスチックリングで作られた氷の柱の中に色とりどりの宝石トークンを入れ、順番にリングを取り外して宝石を落下させます。各プレイヤーは毎ラウンド狙う宝石の色を選び、その色の宝石が落ちてきたら自分の洞窟(得点エリア)に集めることができます。
ゲーム箱自体がボードとして機能する設計で、箱の4つの角がプレイヤーの洞窟、中央部分がドラゴンパパの洞窟となります。
この仕組みにより、設営と収納が非常にスムーズです。
Dragon's Breathの魅力
視覚的インパクトと没入感、絶妙なバランスの戦略性、多様なプレイバリエーション、教育的価値の高さが特徴です。
視覚的インパクトと没入感
HABA社の制作品質は素晴らしく、木製コマは分厚くて丈夫、色彩は明るく鮮やか、アートワークは刺激的で魅力的です。
キラキラ光る宝石は子どもの手に魅力的で、ドラゴンパパのコマは静かに子どもたちを見守る父親らしさを表現しています。
子どもがゲームをプレイする際、単なるボードゲームではなく「氷の柱に火を吹くドラゴンになりきって」プレイします。
実際にリングを持ち上げる時に火を吹く音を出す子どもの姿は、まさにファンタジーの世界に没入している証拠です。
絶妙なバランスの戦略性
ゲームには戦略的な要素(「今回はどの色の宝石を狙うべきか?」)がありながら、主に運に依存するため、年齢に関係なく公平に楽しめます。
プレイヤーは中央の柱の最上層に見える宝石を参考に、どの宝石が落ちやすいかを予測して色を選択できます。しかし、実際に何が落ちるかは予測できないため、適度な偶然性が保たれています。
ゲームを重ねるうちに、微妙な駆け引きが生まれます。
最後に宝石色を選ぶプレイヤーが次のリングを除去することになるため、どの色を残すかも重要な判断要素となります。
多様なプレイバリエーション
基本ゲームに加えて「幼児向けバリアント」(最初に選んだ色を最後まで使用)と「秘密バリアント」(色タイルを裏向きで選択)が用意されており、プレイヤーの成長に合わせてルールを調整できます。
教育的価値の高さ
ゲームは色認識、数の概念、ターン制の理解、予測能力など、子どもの認知発達に役立つ要素を多く含んでいます。
「数を数える、色を認識する、戦略的思考」を楽しみながら学べると多くの保護者からも評価されています。
気になる点と対策
大人だけでのプレイ、2人プレイ時の課題、片付けの手間について、それぞれ対策をご紹介します。
大人だけでのプレイには物足りなさ
大人同士でプレイすると、2-3回で飽きが来る可能性があります。戦略的な深みが限定的で、主に運に左右されるゲーム性のためです。
対策:家族ゲームとして子どもと一緒にプレイすることで本来の魅力を発揮します。
親子のコミュニケーションツールとして、また子どもがボードゲームの楽しさを知る入門作として活用することをおすすめします。
2人プレイ時の問題
2人プレイでは「毎回宝石の半分ずつを狙う」状況になり、競争感が薄れがちです。
対策:可能な限り3-4人でプレイするか、2人プレイ時は「それぞれ2色を選択するルール」を採用して選択肢を増やしましょう。
片付けの手間
宝石が散らばりやすく、片付けがやや面倒という声もあります。
対策:ゲーム終了後、中央の穴に残った宝石をまとめて回収する手順を子どもと一緒に行うことで、片付けも楽しいゲーム体験の一部にできます。
こんな人・シーンにおすすめ
ファミリー層、ボードゲーム初心者、保育・教育現場、短時間で盛り上がりたい時に最適なゲームです。
ファミリー層に最適
2歳から6歳まで幅広い年齢の子どもが楽しめる稀有なゲームです。
「5歳の孫の誕生日パーティーで大当たりでした。両親とも一緒にプレイでき、ゲームはスムーズに進行します」という実際の体験談も寄せられています。
ボードゲーム初心者の導入として
ルールが軽く、子どもが理解しやすく、即座にフィードバックが得られる仕組みのため、ボードゲーム未経験の家族にも最適です。
保育・教育現場での活用
色認識、数の学習、順番を守る練習、細かい運動技能の発達に役立つため、幼稚園や学童保育でのグループ活動にも適しています。
短時間で盛り上がりたい時
15-45分(1-3ゲーム)で気軽に楽しめ、設営・撤収が簡単なため、忙しい日常の隙間時間や、来客時のエンターテインメントとしても重宝します。
まとめ
Dragon's Breathは、見た目の美しさ、テーマの魅力、そして15-45分の穏やかな競争を提供する優秀なファミリーゲームです。
キンダーシュピール・デス・ヤーレス受賞に恥じない、ルール・コンポーネント・教育要素の三拍子揃った作品として、多くの家庭で長く愛され続けるでしょう。
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参照元・引用元
- GeekDad - Tabletop Review: 'Dragon's Breath'
- Meeple Mountain - Dragon's Breath Game Review
- Islay the Dragon - Review: Dragon's Breath
- BoardGameGeek - Dragon's Breath コミュニティレビュー抜粋