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カードゲーム Math Fluxx 算数 数学 戦略性 変化 ルール 2人-6人 5分-30分 四則演算 指数関数的 楽しさ 英語版 日本語説明書なし

『マス・フラックス』レビュー|ルールが変わり続けるカードゲームで四則演算を使う

『Math Fluxx(マス・フラックス)』は、Looney Labs が2017年に発売した2人から6人用のカードゲームです。手札のカードで足し算、引き算、掛け算、割り算を組み合わせ、その時点の勝利条件に合う数を作れば勝ちとなります。ただし、その勝利条件自体がゲーム中に何度も入れ替わります。プレイ時間は5分から30分、対象年齢は8歳以上です。

算数の練習になるカードゲーム自体は珍しくありません。マス・フラックスが変わっているのは、問題のほうが勝手に書き換わっていく点です。基本ルールはカードを1枚引いて1枚出すだけですが、場に New Rule カードが出されるたびに、引く枚数も、出す枚数も、手札に残せる枚数も変わっていきます。勝利条件を決める Goal カードに至っては、新しい1枚が出た瞬間にそれまでの条件が無効になります。

つまり、計算を組み立てた直後に「その数はもう要らない」と言われてしまう可能性が常にあります。この理不尽さを面白いと捉えるか、落ち着かないと感じるかで、このゲームの評価はほぼ決まります。

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マス・フラックスの基本情報

ゲーム名 Math Fluxx(マス・フラックス)
人数 2人から6人
時間 5分から30分
対象年齢 8歳以上
デザイナー Andrew Looney
出版社 Looney Labs
発売年 2017年(発売日は2017年3月9日)
言語依存 中程度(カードに英語の効果テキストがあるが、判断の中心は数字と四則演算)
日本語版 今回確認した出典に記載なし

当店で扱っている商品の内容物は、カード100枚(英語表記)とルールブック(英語)です。Looney Labs は公式サイトで1.0版と2.0版のカードリストと、両バージョンの違いをまとめたページを公開しています。

マス・フラックスのルールと遊び方

準備はすぐに終わります。Basic Rules カードをテーブルの中央に置き、Meta Rules カードは全員の合意がないかぎりデッキから抜いておきます。あとはシャッフルして各プレイヤーに3枚ずつ配り、スタートプレイヤーをランダムに決めるだけです。

1手番でやること

手番では次の4つのステップを順番に行います。

  • 指定された枚数を引く(Basic Rules では1枚ですが、New Rule によって最大5枚になります)
  • 指定された枚数を出す(こちらも Basic Rules では1枚です)
  • 手札の上限枚数を超えていたら、上限まで捨てる
  • 自分の前に出した Keeper が上限を超えていたら、上限まで捨てる

3番目と4番目のステップは、上限を決める New Rule が場に出ていないかぎり発生しません。逆に言えば、誰かが手札上限2枚のルールを出した瞬間、全員の計画が同時に崩れます。

4種類のカードと、勝ち方

使えるカードは4種類あります。New Rule は Basic Rules の横に並べ、ルールを追加するか、同じ種類の既存ルールを置き換えます。Goal は中央に表向きで置き、そのゲームの勝利条件になります。Keeper は自分の前に置くカードで、これが現在の Goal の条件を満たしたときに勝ちとなります。Action は1回限りの使い捨て効果で、使い終わったら捨て札にします。

Keeper はすべて0から10の数字です。Goal は、その数字を四則演算で組み合わせて作る目標値を指定します。たとえば42という Goal に対して4と2を並べるのではなく、6と7を出して掛け合わせればよい、という具合です。Goal の数を構成する桁をすべて持っていれば、カードを3枚追加で引けます。

POINT

Goal の条件を満たした瞬間に勝ちが決まります。自分の手番である必要はありません。誰かが出した New Rule や Goal によって、手番ではないプレイヤーが突然勝つこともあります。

Goal カードは全部で29枚あります。Today's Date(今日の日付)や Your Own Age(自分の年齢)のように分かりやすいものもあれば、101 Spotted Dogs や、7・8・9を並べた Numbers Be Hungry のように言葉遊びになっているものもあります。The Speed of a Long Playing Record は33、The Speed of Time Travel は88、The Ultimate Answer は42です。この3枚は、大人は元ネタで笑えても子どもには伝わりにくいかもしれません。

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マス・フラックスの面白さと評価

1つ目は、計算の難易度がルールの変化によって調整される点です。New Rule の中には Grafting、Addition、Multiplication のように特定の計算方法を指定するものや、複数の四則演算の組み合わせを求めるものがあります。さらに Meta Rules を使えば、こうした New Rule の一部をゲーム中ずっと有効にできます。同じ箱で、足し算だけの卓にも、計算を重ねる卓にもできるわけです。

2つ目は、Plan B Meta Rule です。Looney Labs の商品告知によると、Plan B は Special Victory Rules を場に出し、2つ目の勝ち方を用意します。たとえば Plus Victory は、自分の Keeper の合計が現在の Goal と一致すれば勝ちになるルールです。Goal の数を直接作れなくても、手元の数字の合計で条件を満たす道が残ります。考慮すべき数字が増えるぶん、難易度は上がります。

3つ目は、ゲームの終わり方が毎回異なる点です。レビューブログ Stuart's Study の Stuart 氏は、数ハンドで終わる回もあれば、Keeper をため込み、相手に必要な Goal を邪魔し、自分が使い終わったルールを元に戻して誰にも使わせない消耗戦になる回もある、と書いています。同氏は、カードの背景が白地ではなく方眼紙になっている点も気に入ったそうです。

外部の評価としては、The Dice Tower の Tom Vasel が7.0の点数を付け、Dice Tower の Seal of Approval が与えられています。

気になる点と、合わない卓

今回確認した出典には、明確な欠点を指摘した記述は見当たりませんでした。以下は、ルールや資料の違いから読み取れる注意点です。

第一に、自分の勝利条件が他人の手で消されてしまうのを受け入れられるかどうかです。組み立てた数式が無効になる場面は、このゲームではアクシデントではなく仕様です。積み上げた計画を最後まで思い通りに通したい人には向きません。

第二に、資料によって記載されている数字が異なる点です。プレイ時間は、公式ページや The Dice Tower、英国の販売店 Rules of Play がそろって5分から30分としていますが、Stuart's Study のレビューでは5分から40分、対象は小学3年生から中学1年生相当と書かれています。この記事では出版社の現行ページの表記を採用しました。希望小売価格も、2017年の商品告知では16ドル、現行の公式ページでは20ドルです。

第三に、Stuart's Study のレビューは、Looney Labs からゲームの無償提供を受けて書かれたものだと本人が明記しています。先ほど紹介した感想は、その前提を踏まえて参考にする必要があります。

おすすめの卓

短時間で何回も繰り返し遊びたい卓に向いています。5分から30分という幅は、1回の長さが読めないという意味でもあります。時間を厳密に区切りたい会よりは、終わったらもう1回と続けられる卓に合います。

数字を扱うゲームが好きなら相性がよいはずです。当店のブログではラミーキューブのレビューも公開していますが、あちらが手元のタイルを並べ替えて場を組み替える長考型なのに対し、マス・フラックスは1手ごとに前提が変わる短期決戦です。家族で遊ぶゲームを探しているなら、パス・ザ・ピッグスのレビューも判断材料になります。

Fluxx シリーズを遊んだことがある人なら、New Rule と Action の大半は見覚えのある内容だと Stuart's Study には書かれています。シリーズの別作品を持っている人は、算数の要素が加わった部分をどう見るかで決めることになります。

輸入版で遊ぶときの注意

カードとルールブックはすべて英語で、日本語表記はありません。ただしプレイの中心となるのは数字と四則演算なので、カード全面に効果テキストが載るゲームの中では、言語への依存度は低い部類です。Goal カードの英語のタイトルが読めなくても、指定された数さえ分かればプレイできます。とはいえ New Rule と Action の効果は英文でしか書かれていないため、英語を読める人が卓に1人いて、出たカードを読み上げる形が現実的です。

事前にルールを確認したい場合は、Looney Labs が公式のルールページこのゲーム専用の FAQ を公開しています。なお、日本語版については今回確認した出典に記載がありませんでした。

よくある質問

何人で、どれくらいの時間で遊べますか

2人から6人で、プレイ時間は5分から30分です。Looney Labs の公式ページ、The Dice Tower、英国の販売店の表記が一致しています。なお、レビューブログには5分から40分という表記もありました。

算数が苦手でも遊べますか

Keeper はすべて0から10の数字で、使う計算も四則演算です。Meta Rules をあらかじめデッキから抜いておけば、計算を重ねる New Rule の影響も小さくなります。まずは Meta Rules なしで始めるのが無難です。

日本語版はありますか

今回確認した出典には日本語版の記載がありませんでした。当店で扱っているのは英語版で、日本語の説明書は付属しません。

拡張はありますか

Turn It Up To Eleven Promo Pack という5枚組のプロモパックがあります。Keeper の Eleven(11)と、Convenience Store(711)、Information(411)、Speed Limit(55)、Emergency!(911)という4つの Goal が入っています。公式ページによれば一般流通には乗らない扱いです。

商品情報

価格は 2,940 円です(通常価格 3,200 円)。欧米の正規販売店から仕入れた新品未開封の並行輸入正規品で、入荷時に検品しています。商品仕様は予告なく変更となる場合があります。

マス・フラックスの商品ページ

通販ページで商品を確認する

参考情報

  • Looney Labs の商品ページ: https://www.looneylabs.com/games/math-fluxx
  • Looney Labs の商品告知(Plan B Meta Rule の説明): https://www.looneylabs.com/math-fluxx-product-announcement
  • Math Fluxx 公式ルール: http://www.looneylabs.com/lit/rules/math-fluxx-rules
  • Math Fluxx の FAQ: https://faq.looneylabs.com/fluxx-games/math-fluxx
  • The Dice Tower のレビュー(Tom Vasel): https://dicetower.com/board-game-review/5491
  • Stuart's Study のレビュー: http://stuartsstudy.blogspot.com/2017/05/math-fluxx-looney-labs.html
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