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メタルアドベンチャー 箱

『メタルアドベンチャー』レビュー|3〜6人の宇宙海賊交渉ゲーム、ルールと輸入版の注意

『Metal Adventures(メタルアドベンチャー)』は、3〜6人で宇宙海賊の船長になり、栄光点を競うボードゲームです。手番ごとに宇宙船、惑星、他のプレイヤーのいずれかと必ず1回戦い、その前後に惑星を巡って装備やトロフィーを手に入れます。戦いには他のプレイヤーを味方に呼べますが、報酬の約束を守るかどうかは勝った側が決めます。

約束は破ることもできます。ただし破るたびに「海賊の審判」が1点つき、その分だけ栄光点が下がります。ルールブックではこの仕組みについて、交渉と汚い手に満ちたゲームだと説明されています。裏切りは自由ですが、代償もついてくるわけです。

結論から言うと、戦闘のたびに取引の声が飛び交う卓や、裏切られても笑える面子なら、45〜60分で海賊らしい駆け引きが楽しめます。一方で、ルールブックやアイコンが分かりにくいこと、先行したプレイヤーを止めにくいことは、海外のレビューでも指摘されています。穏やかに協力し合う卓だと、ゲームの中心にある駆け引きが働きにくくなります。

メタルアドベンチャー 箱

メタルアドベンチャーの基本情報

ゲーム名 Metal Adventures(メタルアドベンチャー)
人数 3〜6人
時間 約45〜60分
対象年齢 14歳以上
デザイナー Lionel Borg
出版社 Matagot
発売年 2015年
言語依存 中程度。カードの効果とトロフィーの条件が英語の文章

ルールブックに載っている内容物は次のとおりです。

  • ゲームボード1枚、組み立て式のアストロラーベ6個
  • 基本宇宙船カード6枚、近宇宙カード34枚、深宇宙カード34枚
  • トロフィーカード18枚、改良カード24枚、ゲームヘルプカード16枚
  • 銀河クレジットトークン72個、バトルダイス2個、メタルファクターダイス6個

BoardGameGeek のユーザー評価は 6.1(198件)で、重さの評価は 5段階中 2.40 とされています。

メタルアドベンチャーのルールと遊び方

各プレイヤーは、4枚の歯車を重ねたアストロラーベを1つ持ちます。歯車はパワー、ダメージ、栄光、海賊の審判の4種類です。ダメージの歯車を1目盛り回すとパワーが1下がり、審判の歯車を1目盛り回すと栄光が1下がる作りになっていて、状態の変化が1回の操作で済みます。開始時はパワーが8、ほかの3つは0で、手元にトロフィーカード2枚と3クレジットを持ってスタートします。

手番の最初に払う上納金

手番の初めに、プレイヤーは海賊の同胞団へ1クレジットを払います。メインパワーが単独で最も低いプレイヤーだけは払わなくてかまいません。払えない、または払いたくない場合は、海賊の審判を1点受けます。

旅に出るか、休むか

旅に出る場合は、次の4つから必ず1回戦闘を行います。宇宙に表向きで並んだ船を襲う、カロクム経由で捨て札の船を襲う、惑星を襲う、他のプレイヤーに挑む、の4つです。あわせて、10種類のアクションが並ぶ「海賊ツアー」を戦闘の前か後に巡ることができます。エクサリアでトロフィーを増やし、OCG 交易所で装備を買い、バザールで審判を1点消し、カロクムで残骸の船を交換する、といった具合に惑星を順に巡ります。

船が傷んでいるときは、手番をまるごと休息にあてることもできます。休息すると上納金が免除され、銀行から2クレジットを受け取れて、船が全快します。未達成のトロフィーを1枚入れ替えることもできます。

戦闘と味方の呼び方

宇宙の船を襲うときは、山札から3枚めくって標的を選びます。攻撃側は戦闘の前に1人だけ味方を募ることができ、報酬の交渉はここで行います。攻撃側の数値は、メインパワーと橙のダイス目に、味方のサポートパワー、メタルファクターダイス、サポートカードを足したものです。守る側は船のパワーに灰のダイス目を足し、同点なら攻撃側の勝ちとなります。

勝てば船に書かれた報酬を得て、その船を残骸として手元に置きます。負けると攻撃側と味方がそれぞれ1〜3点のダメージを受けます。ダメージは4点が上限で、それ以上は受けません。Sprites and Dice のレビューによると、メタルファクターダイスの出目は足せる代わりに、次の手番のパワーが出目の分だけ下がります。

ゲームの終わり

誰かの手番の終わりに、栄光点が9点以上のプレイヤーがいるか、宇宙の山札が2枚以下になっていればゲーム終了です。栄光点が最も多いプレイヤーの勝ちで、同点ならクレジットの多い方が勝ちます。

メタルアドベンチャーの面白さと評価

約束と裏切りに値段が付いている

交渉では、栄光点以外なら何でも取引できます。その場で済む取引は守らなければなりませんが、戦闘に勝ったら分け前を払う、といった先の約束は破ることもできます。破れば相手1人につき審判が1点つき、審判が4点たまると、誰とも同盟を組めず援助もやり取りできなくなります。なお、トロフィーの取引では、カードの中身について嘘をついても審判はつきません。ManGo's Gaming のレビューに寄せられた読者コメントでは、裏切りはゲーム中に数回しか起きないものの、起きるたびに場が盛り上がると書かれています。

アストロラーベの操作感

Sprites and Dice の Eric Henn 氏は、まずその設計に感心したと述べており、ダメージを記録するとパワーも同じだけ下がるアストロラーベの作りを挙げています。数値の管理を歯車1枚の操作にまとめたことで、複雑さが減り、テーマの雰囲気も増したという評価です。

装備で強くなっていく手応え

ManGo's Gaming のレビューは、1回遊んだだけの感想だと断ったうえで、装備で船のパワーを上げ、より強い相手に勝てるようになっていくテンポが早く、はっきり実感できると書いています。また、手元のトロフィーが、どの船を狙い、どの装備を集めるかを決めるため、考える要素がもう1つ加わるという指摘もあります。

気になる点と、合わない卓

分かりにくさについては、複数のレビューが挙げています。ManGo's Gaming は、BoardGameGeek などで言われている「ルールブックが分かりにくい」という評価に同意し、アストロラーベは最初は把握しにくく、海賊ツアーのアイコンも読みにくいと書いています。Sprites and Dice も、慣れるまで数回は遊ぶ必要があり、初回は慣れてきた頃にゲームが終わってしまったと振り返っています。

急にゲームが終わってしまう点も指摘されています。Sprites and Dice によると、1手番でトロフィーを2〜3枚達成できるので勝利点に届くのが早く、他のプレイヤーがそれを止める手段は多くありません。攻撃してもダメージで船が壊れるわけではないため、先行したプレイヤーがそのまま逃げ切りやすい点をモノポリーにたとえています。

もう1つは面子との相性です。ManGo's Gaming は3人で遊んだとき、全員が協力的だったため、ゲームが求める裏切りの楽しさが出にくかったと書いており、手番以外の待ち時間も長いと感じています。

メタルアドベンチャーをおすすめしたい卓

おすすめできるのは、戦闘のたびに分け前を交渉するのが楽しめる卓です。ManGo's Gaming への読者コメントでは、6人でも進行が遅くならず、自分の手番以外も卓上の会話が続くと書かれています。終盤は、先行するプレイヤーが海賊ハンターの多い山札を減らしにかかり、遅れたプレイヤーは捨て札の船や惑星、他のプレイヤーを攻撃して終わりを遅らせる、という攻防になるそうです。

海賊を題材にしたボードゲームとしては、当店のブログで『Tortuga 1667』のレビューも公開しています。

輸入版で遊ぶときの注意

当店の商品は英語版で、ルールブックも英語です。改良カードやイベントカードの効果、トロフィーの達成条件は英語の文章で書かれているため、内容を読める人が少なくとも1人いると進めやすくなります。今回参照した出典には、日本語版についての記載はありませんでした。英語のルールブックは、下の参考情報に載せた URL で公開されています。

よくある質問

何人で遊べますか

3〜6人です。ManGo's Gaming への読者コメントでは、6人でも進行が遅くならないと書かれています。

約束を破るとどうなりますか

約束を破った相手1人につき、海賊の審判が1点つき、栄光点が1点下がります。審判が4点たまると、同盟を組むことも援助のやり取りもできなくなります。

何点取れば勝ちですか

ルールブックでは、手番の終わりに栄光点が9点以上のプレイヤーがいるとゲーム終了となります。宇宙の山札が2枚以下になった場合も終了し、栄光点が最も多いプレイヤーの勝ちとなります。

英語が読めなくても遊べますか

カードの効果とトロフィーの条件が英語の文章なので、読める人が1人いるとスムーズに進められます。ルールブックも英語です。

商品情報

価格は 4,980 円です(通常価格 5,400 円)。フランスの Matagot 社による新品、未開封の並行輸入正規品で、商品到着時の状態確認に対応する初期不良補償の対象です。

メタルアドベンチャーの商品ページ

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参考情報

  • Metal Adventures ルールブック(英語): https://cdn.1j1ju.com/medias/c8/ab/fa-metal-adventures-rulebook.pdf
  • BoardGameGeek: https://boardgamegeek.com/boardgame/127096/metal-adventures
  • Sprites and Dice のレビュー(Eric Henn、2016年): https://www.spritesanddice.com/reviews/metal-adventures-review-pirate-day-special/
  • ManGo's Gaming のレビュー(2019年): https://mangosgaming.uk/portfolio/review-metal-adventures/

Sprites and Dice のレビューは勝利に必要な栄光点を10点と書いていますが、本記事はルールブックの9点に従いました。

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