『サバービア・インク(Suburbia Inc)』は、Bezier Games の都市開発ボードゲーム『サバービア』に4種類の新要素を加える拡張セットです。街の外周を決める境界タイル、中盤の短期目標になるボーナスとチャレンジ、26枚の新建築タイル、5枚の目標タイルが入っています。遊ぶには基本セット『サバービア』の第1版が必要で、第2版とコレクターズエディションには対応していません。
海外のレビューでは、基本ゲームの流れを崩さずにタイルの種類を増やせる点が評価されています。Board Game Quest のレビュアーは、この拡張を入れてからは「拡張なしでサバービアを遊ぶことはもうないと思う」と書いています。
手元の第1版を何度も遊び、毎回似た街になってきた卓には、買う価値があります。一方で、同じレビューは「サバービアが合わなかった人の考えを変える要素はない」とも述べています。基本ゲームを楽しめなかった人は、この拡張にも期待しないほうがよさそうです。
サバービア・インクの基本情報
| ゲーム名 | Suburbia Inc(サバービア・インク) |
|---|---|
| 種類 | 『サバービア』第1版の拡張(単体では遊べません) |
| 人数 | 1〜4人(ソロプレイ対応) |
| 時間 | 約90分 |
| 対象年齢 | 13歳以上(当店商品ページの表記) |
| 発売 | 2013年 |
| デザイナー | Ted Alspach |
| アートワーク | Klemens Franz |
| 出版社 | Bezier Games |
| 受賞歴 | 2013年 Golden Geek Awards 最優秀拡張部門ノミネート(ブラジル版出版社 PaperGames の紹介による) |
| 対応版 | 『サバービア』第1版専用(第2版、コレクターズエディションには非対応) |
サバービア・インクのルールと遊び方
この拡張は、4つの要素を1つずつ足すことも、まとめて全部足すこともできます。Board Game Quest のレビュアーは、全部まとめて入れる遊び方を好んでいました。基本ゲームの手番の流れはそのままで、選べるタイルと途中の目標が増える形です。
新建築タイル26枚
新しい建築タイルは A、B、C の3つの山すべてに入り、内訳は A が10枚、B が10枚、C が6枚です。Board Game Quest のレビューでは、いくつかのタイルの効果が紹介されています。Redevelopment Planner は、あとで置くタイルのために場所を確保しておくタイルです。Redistricting Office は、ほかのプレイヤーの人口を奪って自分のものにします。County Assessor は、自分の街にあるほかのタイル1枚につき2ドルを得られるため、レビュアーは「買うタイルすべてが2ドル引きになるようなもの」と説明しています。
ルールブックでは、拡張のタイルを1枚入れるごとに基本セットのタイルを1枚抜くことを勧めています。タイルの種類が増えると、空港やレストランのように同じ種類を集めて得点を伸ばす組み合わせが揃いにくくなるためです。
ボーナスタイルとチャレンジタイル
ゲームの開始時に、ボーナスタイルとチャレンジタイルを1枚ずつ無作為に選び、表向きにして B の山と C の山の上に置きます。B の山からタイルを引く時期になった時点で、ボーナスの条件を満たしているプレイヤーは、すぐに収入が2〜4増えます。チャレンジタイルも同じ仕組みで、C の山の時期に評判が上がります。タイルは最初から表向きなので、全員が条件を確認しながら準備できます。
境界タイル12枚
境界タイルは六角形ではなく、まっすぐな形のタイルです。片側の辺に六角形のタイルを4枚まで並べられ、残りの3辺には何も置けません。働きは通常のタイルと同じですが、効果は通常より強いものが多いとレビューに書かれています。裏面は湖になっていて、湖として置いた場合は隣接する六角形1枚につき4ドルを得ます(通常の湖は2ドル)。場には常に3枚の境界タイルが表向きで並び、1枚買われると補充されます。
目標タイル5枚
新しい目標タイルが5枚加わります。拡張で増えた要素に関わる目標で、基本セットの目標と一緒に使います。
サバービア・インクの面白さと評価
中盤に短期の目標ができる
Board Game Quest のレビュアーがいちばん気に入ったのは、ボーナスとチャレンジでした。個人の目標タイルはゲーム全体の長い方針として働くため、それとは別に中盤で狙える目標があるのが楽しい、と書いています。The Cardboard Herald の Jack Eddy さんも、全員にはっきりした小さな目標が見え、それを狙うかどうかを各自が決められる点を評価しています。毎回どのタイルの価値が上がるかが変わる、という指摘もあります。
境界タイルで街の形が変わる
境界タイルは内側の辺からしか建物を広げられないため、街の輪郭がギザギザになります。The Cardboard Herald はこれを長所として取り上げ、街の形がほかのプレイヤーと違うものになり、その街がどう育ったかが見える、と書いています。
基本ゲームに足しても重くならない
Board Game Quest のレビューの結論は、拡張を入れてもゲームの進み方はほぼ変わらず、複雑さを増やさずにタイルの種類を増やせるというものです。レビュアーは、サバービアはボーナスの管理で手間がかかる場面があるとしつつ、この拡張はその手間を増やさなかったと書いています。The Cardboard Herald も、追加のルールが基本ゲームのルールと考え方に沿っていて分かりやすいと評価しています。
気になる点
Board Game Quest のレビューで唯一の短所として挙げられたのは、境界タイルの見た目です。六角形できれいにまとまった街が好きだったのに、境界タイルを置くと六角形の配置が1つ塞がれ、街の形が不格好になる、という不満でした。レビュアー自身は、遊びとしては問題なく機能しており、ほかの作り方も思いつかないため小さな不満だと書いています。同じ特徴を The Cardboard Herald は長所として見ているため、街の見た目にこだわる人ほど評価が分かれそうです。
もう1つは、ボーナスタイルの効果が出る時期です。A の山が早く減ると、ボーナスが思ったより早く来てしまうことがある、とレビュアーは書いています。また、ルールブックが勧めるように基本タイルを抜かずに全部混ぜると、同じ種類のタイルを集める作戦は組みにくくなります。
そもそもサバービアの基本ゲームが合わなかった人には、考えを変えるほどの変化はない、というのがレビューの見立てです。
サバービア・インクはこんな人におすすめ
- 『サバービア』第1版を持っていて、何度も遊ぶうちに街づくりの手順が決まってきた人
- 長い目標とは別に、ゲームの途中で狙う短い目標がほしい人
- ルールを大きく増やさずに、タイルの種類と街の形の変化を増やしたい人
Board Game Quest によると、新しい建築タイルと目標タイルは、基本セットのタイルにほとんど手間をかけずに混ぜられます。境界タイルとボーナス、チャレンジも含めて、基本ゲームを知っている卓なら覚えることは多くありません。第2版やコレクターズエディションを持っている場合は、この拡張は使えません。
輸入版で遊ぶときの注意
本品は第1版専用の拡張です。手元の基本セットが第1版かどうか、購入前に確かめてください。第2版とコレクターズエディションには対応していません。
新しいタイルの効果は、付属の詳細ルールブックにあるタイルマニフェスト(全タイルの一覧と説明)で確認できます。参考にした出典には日本語版の情報がなかったため、ここでは日本語版の有無について触れていません。
ブラジル版の出版社 PaperGames の説明によると、この拡張には専用の箱がなく、米国のオリジナル版と同じく、打ち抜きボードとルールブックを丈夫なビニールで包んだ形で出荷されます。パーツを外したあとは、基本セットの箱にすべて収まるとのことです。
よくある質問
この拡張だけで遊べますか?
遊べません。基本セット『サバービア』の第1版が必要です。第2版とコレクターズエディションには対応していません。
何人で、どのくらいの時間がかかりますか?
プレイ人数は1〜4人で、ソロプレイにも対応しています。プレイ時間の目安は約90分です。
ボーナスとチャレンジは何が違いますか?
どちらも条件を満たすと報酬がある短期の目標です。ボーナスは B の山の時期に達成すると収入が2〜4増え、チャレンジは C の山の時期に達成すると評判が上がります。
拡張のタイルは全部入れてよいですか?
ルールブックでは、拡張のタイルを1枚入れるごとに基本セットのタイルを1枚抜くことを勧めています。Board Game Quest のレビュアーは、タイルの種類が増えるほうを好んで全部混ぜていましたが、その場合は同じ種類のタイルを集める作戦が組みにくくなります。
商品情報
価格は 4,050 円です。新品未開封の並行輸入正規品で、到着時の初期不良補償については、商品到着後に当店の案内に沿ってご連絡ください。内容物は、新しいスタックボード1枚、新建築タイル(A、B、C)計26枚、ボーナスタイル10枚、チャレンジタイル10枚、境界タイル12枚、目標タイル5枚、詳細ルールブック(タイルマニフェスト付き)1冊です。
サバービア・インク(Suburbia Inc)の商品ページ
通販ページで商品を確認する参考情報
- Board Game Quest(2014年4月、Tony Mastrangeli さん): https://www.boardgamequest.com/suburbia-inc-expansion-review/
- The Cardboard Herald(Jack Eddy さん): https://cardboardherald.squarespace.com/reviews/2016/12/4/expansion-mini-review-suburbia-inc
- PaperGames(ブラジル版出版社): https://papergames.com.br/suburbia-inc/
- 対象年齢は出典によって表記が分かれます(当店商品ページは13歳以上、海外の販売店の表記は8歳以上)。表には当店商品ページの値を載せました。