ダンジョンのマップは手元に何枚もあるのに、いざ街を出そうとすると用意がない。酒場の乱闘、路地の追跡、港での取引と、都市の場面ほど不意に始まるのに、そのたびに方眼紙へ線を引き直すことになります。
Loke Battle Mats の Towns & Taverns Books of Battle Mats は、その用意を2冊の本にまとめた製品です。合計80枚の都市マップが1インチグリッドで刷ってあり、ページを並べれば24インチ四方まで広がります。この記事では、2冊の広げ方、収録されているマップの中身、海外レビューの評価、そして輸入版を使うときに何を見ておくべきかを整理しました。
タウンズ&タバーンズの基本情報
| 製品名 | Towns & Taverns Books of Battle Mats(タウンズ&タバーンズ) |
|---|---|
| 発売元 | Loke Battle Mats |
| 構成 | 2冊セット、各40ページ、合計80ページ |
| 収録マップ | 合計80枚 |
| 1冊のサイズ | 12インチ×12インチ |
| 展開サイズ | 最大24インチ×24インチ(約61cm×61cm) |
| グリッド | 1インチ(約2.5cm)、5フィートスケール |
| 仕様 | ハードカバー、360°ワイヤー綴じ、ワイプクリーン加工 |
| 対応ゲーム | D&D、Pathfinder を含むファンタジーTRPG全般 |
| 受賞歴 | 2021年 ENnie 賞 Best Cartography 部門ノミネート |
2冊をどう広げるか、タウンズ&タバーンズの使い方
この製品はゲームではなく、卓上に置くマップ集です。遊ぶときのルールは、いま遊んでいるTRPGのものをそのまま使います。ここで問題になるのは、何ができるかではなく、どう広げるかのほうです。
1ページ、見開き、2冊の3段階
1冊は12インチ四方のスパイラル綴じで、卓上で平らに開きます。360°まで折り返せるので、1ページだけを表に出せば12インチ四方の小さな戦闘場になります。見開きにすれば横に倍。そして2冊のページ番号を合わせて隣に並べると、24インチ×24インチ、およそ61cm四方のマップになります。
広さを3段階から選べるので、5人の乱闘が始まった場面では2冊を並べ、路地裏で2人が向き合うだけなら1ページに畳む、という使い分けができます。場面が決まってから面積を決められるわけです。
ページは標準の位置に出入口が置かれているため、どのページ同士を組み合わせても道と扉がつながります。組み合わせを探して盤面を作る作業そのものが、セッション前の楽しみになります。
書いて消せる面
全ページがドライイレースとウェットイレースの両方に対応したラミネート面です。移動ルート、効果範囲、割れた樽の位置まで直接書き込めて、状況が変わればその場で消せます。マス目は1インチ、つまり5フィートスケールなので、レビュアーの Stephen B. は「D&Dのミニチュアに使うのにちょうどいいサイズ」と書いています。
タウンズ&タバーンズの評価と、80枚の中身
都市の中身が思ったより広い
タイトルは町と酒場ですが、収録されているのはそれだけではありません。The Masters Maze のレビューは、2冊に入っているものとして酒場、宿屋、廃墟、町の広場、王の広間、下水道、墓地、庭園を挙げています。宴席から墓場まで揃っているので、都市を舞台にした一連の冒険なら、途中でマップが尽きにくい構成です。
同じレビューは色の使い方にも触れていて、卓上でマップが際立ち、没入を助けると書いています。GamingWithADHD の動画説明では、80枚のタクティカルマップという括り方をしたうえで、バリエーションが広いのでファンタジー以外のほぼ何にでも使えると評価しています。
他の巻と混ぜると一気に伸びる
Dice Monkey の Mark は、このシリーズの Dungeon 版もあわせて4冊持っており、それらを全部並べて2フィート×4フィート(約60cm×120cm)の下水道マップを作ったと書いています。ドックと倉庫、書庫を備えた砦も、2冊や4冊の組み合わせから作ったものです。出入口の位置が共通しているため、街と地下が同じ盤面の上でつながります。
同じレビューは、マップの質について Dungeon 版よりさらに良く、テクスチャと模様が気に入ったとも書いています。
ENnie 賞の地図部門にノミネートされた
Loke Battle Mats の公式ブログによれば、この製品は Kickstarter から生まれ、2021年の ENnie 賞で Best Cartography 部門にノミネートされました。作図を対象にした部門です。
気になる点と、合わない人の条件
取得した出典の中に、明確な欠点の指摘はほとんど見当たりませんでした。強いて手がかりを挙げるなら、Dice Monkey の Mark が「その場でもっと大きく多様なマップを作るために、Towns and Taverns をもう1セット買うことになりそうだ」と書いている点です。1セット2冊で作れる組み合わせには上限があり、大きな盤面を頻繁に組みたい人ほど、2セット目や他の巻に手が伸びるという意味に読めます。
もう一つは収録範囲です。この2冊は都市に寄せた内容で、森や街道といった野外は別のシリーズが担当します。都市を舞台にしないキャンペーンでは、出番が限られます。
手描きのマップに愛着があるゲームマスターにも、この製品の利点はあまり効きません。ここで減らせるのは準備にかかる時間だけで、その時間を楽しんでいる人には減らす理由がないからです。
こんな人におすすめ
都市を舞台にしたセッションを繰り返し回すゲームマスターに向きます。酒場、宿屋、下水道、墓地と、街で起きる場面のマップが一通り揃っているため、その日のうちに用意する手間が消えます。ミニチュアを使う卓なら、1インチのマス目がそのまま活きます。
すでに Dungeon 版を持っている人には、組み合わせの数がそのまま増えます。逆に、シリーズを1つも持っていない人が最初の1組を選ぶなら、街を扱うか地下を扱うか、自分のキャンペーンの舞台で決めるのが順当です。
輸入版で遊ぶときの注意
中身はマップなので、カードのテキストを1枚ずつ訳すような作業は発生しません。ただし製品自体は英語圏のもので、表紙や裏表紙の説明、看板に書かれた文字は英語です。ページ番号を合わせて2冊を並べるという使い方も、裏表紙の英文で説明されています。
この製品にゲームのルールブックは含まれません。実際に遊ぶには、D&D や Pathfinder などのファンタジーTRPGのルールを別途用意します。Loke Battle Mats の公式ブログも、この製品をファンタジーTRPG全般に使える道具として案内しています。
マーカーはドライイレースとウェットイレースのどちらでもかまいません。Loke の静電気シールを重ねれば、同じページに家具や地形を足して別の場所に見せることもできます。当店ではそちらのシールも扱っており、上の関連記事で紹介しました。
よくある質問
これだけでTRPGを遊べますか
遊べません。この製品はマップ集で、ゲームのルールブックは含まれていません。D&D や Pathfinder などのファンタジーTRPGのルールとあわせて使います。
2冊をつなげるとどのくらいの広さになりますか
最大で24インチ×24インチ、およそ61cm×61cmです。1冊を折って1ページだけ出せば12インチ四方になるので、場面に応じて広さを変えられます。
マス目の大きさはどのくらいですか
1インチ、約2.5cmで、5フィートスケールに対応します。The Masters Maze のレビューは、D&Dのミニチュアに使うのにちょうどいいサイズだと書いています。
どんなマーカーで書き込めますか
全ページがワイプクリーン加工のラミネート面で、ドライイレースとウェットイレースの両方に対応します。書き込んだ線はその場で消せます。
他の Books of Battle Mats と組み合わせられますか
組み合わせられます。各ページは標準の位置に出入口を持ち、つなげたときに道がそろいます。Dice Monkey のレビューでは、Dungeon 版とあわせた4冊で2フィート×4フィートの下水道マップを作った例が紹介されています。
商品情報
タウンズ&タバーンズ(Towns & Taverns Books of Battle Mats)は、欧米の正規販売店から新品を直接仕入れた並行輸入正規品です。国内で検品のうえ、初期不良補償の対象としてお届けします。
価格は 9,200 円です。
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