『ビトレイヤル デッキ・オブ・ロスト・ソウルズ(Betrayal: Deck of Lost Souls)』は、Avalon Hill のホラーボードゲーム『Betrayal at House on the Hill』シリーズから登場した、単独で遊べるカードゲームです。3〜5人の探検家が手持ちのアイテムで呪いを破っていきますが、仲間の中に裏切り者が混ざっているかもしれません。カードはタロットと同じ大判サイズです。
海外のレビューは、はっきりと賛否が分かれました。エンタメ系サイト The Fandomentals のレビュアーは「このゲームが大好きだ」と述べ、その理由はすべて見た目にあると書いています。一方、ボードゲーム専門メディア Dicebreaker の記事は、ルールブックの分かりにくさと手番の単調さを挙げて否定的でした。
当店の結論としては、条件付きでおすすめします。カードの絵とホラーの雰囲気を楽しめて、英語のルールを読み解く手間を惜しまないグループには合います。本家のような物語の広がりを求める人や、説明書を読まずにすぐ遊び始めたい人には向きません。
ビトレイヤル デッキ・オブ・ロスト・ソウルズの基本情報
| ゲーム名 | Betrayal: Deck of Lost Souls(ビトレイヤル デッキ・オブ・ロスト・ソウルズ) |
|---|---|
| 種類 | 協力しつつ裏切り者を探すカードゲーム |
| 人数 | 3〜5人 |
| 時間 | 約20分(当店の商品情報) |
| 対象年齢 | 12歳以上 |
| 出版社 | Avalon Hill |
| 内容物 | タロットサイズのカード計94枚(呪い6、アイテム34、特殊アイテム4、マイナーオーメン18、メジャーオーメン16、キャラクター5、ジャーニー6、リファレンス5) |
| 言語依存 | あり(カードと説明書は英語のみ) |
当店の商品情報によると、94枚のうち11枚がホイル加工のカードです。デザイナーと発売年は、今回参照した出典には記載されていませんでした。
デッキ・オブ・ロスト・ソウルズのルールと遊び方
各プレイヤーは探検家を1人担当します。錬金術師、商人、オカルティスト、兵士の4人に、5人で遊ぶときは異端審問官が加わります。The Fandomentals によれば、異端審問官以外はそれぞれ使えるアイテムが限られていて、それ以外の違いは見た目だけです。
裏切り者はゲーム開始時にランダムで決まり、その正体は最初から秘密です。Dicebreaker は、ここが本家『Betrayal at House on the Hill』と違う点だと書いています。カードの配り方の仕組み上、裏切り者が1人もいないゲームもあり得ます。
セットアップ
各自にアイテムを4枚、マイナーオーメンを3枚、メジャーオーメンを2枚配り、場に呪いのカードを6枚並べます。アイテムの山札の底には特殊アイテムが4枚入っていて、一部のオーメン、特にメジャーオーメンを退けるにはここまで山札を掘り進める必要があります。
手番の2つのフェイズ
前半の協力フェイズでは、アイテムを自分の前に出す、ほかのプレイヤーに1枚渡す(相手は1枚返してもよい)、捨てて山札から引く、のいずれかを行います。場に出したアイテムは何度でも使えますが、捨てさせる効果の標的になり、裏切り者からも丸見えです。アイテムの中には誰の役にも立たないカードも混ざっていて、難易度を上げるとその枚数が増えます。The Fandomentals のレビュアーは、そのぶん難しさがかなり増すと述べています。
後半のオーメンフェイズでは、手札のオーメンを1枚出し、全員でアイテムを出し合って退けます。退ければ恩恵があり、退けられなければペナルティを受けます。Dicebreaker によると、メジャーオーメンの中には複数のアイテムを要求するものもあります。
勝利条件と「真の呪い」
アイテムの一部には「hint」の印があり、呪いの横に置いていきます。最も hint が集まった呪いが、破るべき「真の呪い」です。裏切り者がいなければ、6枚の呪いのうち4枚を破れば探検家の勝ちです。裏切り者がいる場合は、真の呪いを見極めて破らなければなりません。
間違った呪いを破ったときや、メジャーオーメンが出た時点でアイテムを手札にも場にも持っていない探検家がいたときは、探検家側の負けです。hint が2枚の呪いで同数になった場合は、裏切り者が自分の正体カードを使って真の呪いを入れ替えられます。
裏切り者の動き方と告発
裏切り者は、役に立つカードを抱えたまま「持っていない」と嘘をついたり、退けられないオーメンを出して仲間のアイテムを消費させたりして妨害します。探検家はメジャーオーメンを出すたびに裏切り者を告発できますが、告発が外れるとアイテムを捨てることになります。裏切り者は自分から正体を明かすこともでき、その場合はほかのプレイヤーからメジャーオーメンを受け取り、真の呪いを自分で決めます。そこからは、探検家が呪いを破るのが先か、裏切り者が探検家のアイテムを尽きさせるのが先かの勝負です。
Dicebreaker によれば、裏切り者のいない入門用の遊び方も用意されていて、こちらはすべての呪いを破ることを目指します。
デッキ・オブ・ロスト・ソウルズの面白さと評価
The Fandomentals のレビュアーが真っ先に挙げたのはアートワークです。本家の絵は「まあまあ」だったので、Avalon Hill からこれほど本格的なタロット風のデッキが出たことに驚いたと書いています。どのカードにも渦巻く魔術や秘儀の記号が描き込まれ、探検家のキャラクターは、英雄にも裏切り者にもなりうる人物らしく美しさと怪物らしさを併せ持っています。呪いのカードは、影と炎の中に髑髏や体の一部が浮かび上がる絵柄です。
ゲームとしては、同じレビュアーがシリーズの中でいちばん凝縮されていて手に取りやすい作品だと評価しています。裏切り者が取れる行動は多くありません。そのぶん、メジャーオーメンのたびに告発の機会が巡ってくるので、裏切り者が大きな被害を出す前に見抜くチャンスは十分にある、という見立てです。
一方、Dicebreaker の記者も、発想そのものは悪くないと認めています。本家のボードゲームに向けられる最大の不満はプレイ時間の長さと卓の広さで、カード版はその代わりになり得たからです。
気になる点
一番大きいのはルールの分かりにくさです。Dicebreaker の記者は、ルールブックの書き方があいまいで始めるまでに時間がかかり、何ラウンドか進めても正しく遊べているか確信が持てなかったと書いています。記者のグループは入門用の遊び方を終えるだけで疲れてしまい、裏切り者のいる本来の遊び方は試していません。そのうえで、手番の繰り返しが単調で、本家の魅力である雰囲気づくりと物語性がないと結論づけました。
好意的な The Fandomentals も、欠点を一つ挙げています。飾りの多い絵の中で、手書き風の細い書体が読みにくく、カードの効果を確かめるために目を凝らす場面が何度かあったそうです。
合わないのは、本家のように館を探索して物語が広がる体験を期待する人や、ルールをすぐに理解して遊び始めたい人です。
デッキ・オブ・ロスト・ソウルズが向く人
絵の美しいカードを広げてホラーの雰囲気に浸りたい、3〜5人のグループに向いています。Dicebreaker が挙げたルールブックの分かりにくさを考えると、説明書をじっくり読み込む役を引き受けられる人がいるグループのほうが始めやすいはずです。
当店では、正体を隠して遊ぶゲームとして『スパイフォール2』と『BANG! The Dice Game』、ホラーを題材にしたゲームとして『ファイナルガール マッドネス・イン・ザ・ダーク』のレビューも公開しています。デッキ・オブ・ロスト・ソウルズは、全員で呪いを破る協力の要素と、裏切り者探しを1つの手番の中で同時に進める点が特徴です。
輸入版で遊ぶときの注意
当店で扱っているのは英語版で、当店の商品情報のとおり、ゲーム内の表記と説明書はすべて英語です。日本語は含まれません。アイテムには使い切りのものや追加の効果を持つものがあり、カードの文章を読んで判断する場面が多くなります。書体が読みにくいという指摘もあるため、英語を読める人が1人いると進めやすくなります。
なお、今回参照した出典には、日本語版が出ているかどうかの記載はありませんでした。ルールブックの入手先も、出典からは確認できませんでした。
よくある質問
何人で遊べますか?
3〜5人です。5人で遊ぶときは、5人目の探検家として異端審問官が加わります。
1ゲームにかかる時間は?
当店の商品情報では約20分です。Dicebreaker の記者はルールブックの読み解きに時間がかかったと書いているので、初回は説明の時間を多めに見ておくと安心です。
本家の『Betrayal at House on the Hill』がなくても遊べますか?
遊べます。単独で遊べる独立型のカードゲームです。
必ず裏切り者がいるのですか?
いないこともあります。裏切り者は開始時にランダムで決まるため、1人もいないゲームもあり得ます。その場合は6枚の呪いのうち4枚を破れば勝ちです。
商品情報
価格は 2,360 円です(通常価格 2,690 円)。新品、未開封の状態でお届けする並行輸入正規品で、欧米の正規販売店から直接仕入れ、一点一点、国内で検品を行っています。
ビトレイヤル デッキ・オブ・ロスト・ソウルズの商品ページ
通販ページで商品を確認する参考情報
- The Fandomentals「Betrayal Deck of Lost Souls Is A Beautifully Baroque Game Of Hidden Identity Horror Perfect For Spooky Season」: https://www.thefandomentals.com/betrayal-deck-of-lost-souls-review/
- Dicebreaker「Betrayal at House on the Hill's card game betrays what...」: https://www.dicebreaker.com/games/betrayal-deck-of-lost-souls/opinion/betrayal-deck-lost-souls-impressions
勝利条件の書き方は出典によって異なります。The Fandomentals は、裏切り者がいないときは呪い6枚のうち4枚を破れば勝ちとしています。一方、Dicebreaker は、裏切り者のいない入門用の遊び方では全部の呪いを破ると書いています。