『ファイナルガール ハッピートレイルズ・ホラー(Final Girl: The Happy Trails Horror)』は、1人用ホラーボードゲーム『Final Girl』のフィーチャーフィルムボックスです。夏のキャンプ場 Camp Happy Trails を舞台に、斧を持った殺人鬼 Hans the Butcher からキャンパーたちを救い出しながら、最後に彼を倒すことを目指します。
この箱だけでは遊べず、別売りのコアボックスが必要です。そのうえで、シリーズで最初に選ぶ1箱として手堅い選択肢です。レビューでも、追加ルールが少なく、システムに慣れるための入門用として作られているようだと評価されています。出版社自身も、コアボックスとこの箱をセットにしたスターターセットを用意していました。
ホラー映画のような展開を1人でじっくり味わいたい人や、短時間で手応えのあるソロゲームを探している人に向いています。一方で、手番はカードとダイスの処理の繰り返しが中心で、その単調さや運の偏りを欠点に挙げるレビューもあります。
ハッピートレイルズ・ホラーの基本情報
| ゲーム名 | Final Girl: The Happy Trails Horror(ファイナルガール ハッピートレイルズ・ホラー) |
|---|---|
| 種類 | 『Final Girl』のフィーチャーフィルムボックス。遊ぶにはコアボックスが別途必要 |
| 人数 | 1人 |
| 時間 | 20〜60分 |
| 対象年齢 | 14歳以上 |
| デザイナー | Evan Derrick、A.J. Porfirio |
| 出版社 | Van Ryder Games |
| 発売年 | 2021年 |
| 収録内容 | 殺人鬼 Hans the Butcher、舞台 Camp Happy Trails、ファイナルガール2人(Laurie と Reiko) |
| 言語依存 | あり。カードとルールは英語です |
| 日本語版 | CMON JAPAN がシリーズ1の日本語版『ファイナル・ガール』を展開しています(詳しくは後述) |
箱は VHS のビデオケースのような形をしています。表と裏のカバーは磁石で留まっていて、外すと裏面がそのまま殺人鬼ボードと舞台ボードになります。箱の中には、殺人鬼用と舞台用のルールシート、プラスチックトレイが1つずつ入っています。
ハッピートレイルズ・ホラーのルールと遊び方
以下は英語のルールブックとレビューをもとにまとめた内容です。基本ルールはコアボックスに収録されており、この箱は殺人鬼と舞台を追加する構成になっています。
準備で決まる、その夜の展開
プレイヤーボード、殺人鬼ボード、舞台ボードを並べます。殺人鬼のテラーカードと舞台のテラーカードを混ぜて10枚の山札を作り、これがゲームの残り時間を計る時計の役割を果たします。舞台のアイテムカードは4枚ずつ3つの山に分け、セットアップカードを1枚引いて、ファイナルガール、殺人鬼、犠牲者の初期位置を決めます。手札はコスト0のアクションカード6枚を持ってスタートします。
カードを出し、ダイスを振る
手番ではアクションカードをプレイして、移動、捜索、救出、攻撃などを行い、その都度ダイスを振ります。判定の結果は成功、部分成功、失敗の3通りがあり、部分成功はアクションカードを2枚捨てることで成功に変えられます。振れるダイスの数はホラートラックの値で決まり、恐怖が高まるほど少なくなります。
行動を終えたら、残った時間を使って次の手番に使うカードを購入します。カードは使用すると購入用の列に戻るため、強力なカードを繰り返し使うには買い直す必要があります。
殺人鬼の手番と、逃げ惑う犠牲者
続いてテラーカードを1枚引き、殺人鬼を行動させます。犠牲者が1人殺害されるたびに Bloodlust が上昇し、殺人鬼はより速く、より強くなります。犠牲者が殺害されるか殺人鬼と同じマスにいると、パニックフェイズが発生し、犠牲者たちがダイスの出目の数だけ逃げ回ります。テラーカードの山札を使い切るとフィナーレカードが表向きになり、最後の直接対決に入ります。
Camp Happy Trails ならではの要素
Shelfside のレビューによると、この舞台ではボートの鍵を見つけて湖を渡り、犠牲者を脱出させることができます。弓やトラバサミも見つかるほか、ティーンエイジャーが救出を拒むこともあります。勝利条件は Hans を倒すことだけで、犠牲者を全員救う必要はありません。ただし救出に成功すると、ファイナルガールのカードに書かれたボーナスが得られ、一定数を救うと彼女固有の Ultimate Ability が使えるようになります。両者が同時に倒れた場合は、ファイナルガールの勝ちとなります。
ハッピートレイルズ・ホラーの面白さと評価
負けても納得できる難しさ
Above Board の Brian Ellis は、勝つより負けるほうがずっと多かったものの、それでも十分に楽しめたと述べています。勝利目前で逆転される展開についても、最後まで主人公が報われないホラー映画の結末らしくて納得できると受け止めています。Camp Happy Trails については、映画『13日の金曜日』が元になっているのは明らかだとしています。
犠牲者を救う手間が、時計の役割を果たす
同じレビューでは、犠牲者の救出を後回しにすると殺人鬼が力を蓄えてしまう点を挙げ、武器探しだけに専念させない仕組みだと説明しています。Shelfside も、救出できればメリットがあり、見殺しにすれば殺人鬼が強くなり、パニックで犠牲者が思わぬ方向へ逃げ惑う様子に味わいがあると評価しています。なお Shelfside は、12回遊んだうち5回を Camp Happy Trails でプレイしており、Laurie で3回、Reiko で2回挑んでいます。
組み合わせで変わる遊び
本シリーズは、どの箱の殺人鬼と舞台でも自由に組み合わせて遊べます。Shelfside によると、舞台ごとにセットアップカード5枚、アイテム16〜18枚、イベント10枚があり、殺人鬼ごとにもフィナーレとダークパワーが3枚ずつ用意されています。CMON JAPAN は、BoardGameGeek での英語版の評価を8.2、総合104位(2025年8月26日時点)と紹介しています。
ハッピートレイルズ・ホラーの気になる点
Player Elimination のレビューは厳しめです。同じ出版社の『Hostage Negotiator』から受け継いだ、カードを買い直して使い回すシステムが単調だと指摘しています。また、ホラートラックが悪化してダイスが1個になると状況を打開しにくくなる点も問題として挙げています。最初の数回は一方的に負けてしまいやすいとも書かれています。
コンポーネントについての指摘もあります。Shelfside は、アイテム用のマーカーが小さすぎること、ボードが平らになりにくいこと、ビデオケース型の箱は準備や片付けで裏返す手間がかかる点を挙げています。Above Board も駒が小さくて扱いにくいと述べており、箱のコンパクトさに対してボードやカードを広げるとテーブル上の場所を取る点に触れています。また、シリーズを揃えていくと出費が増えるため、最初はコアボックスと1箱だけで試すよう勧めています。
Shelfside は Hans について、特殊な仕掛けの少ない素直な性能の殺人鬼だと評しています。より手応えのある相手を求めるなら、ほかの箱を加えて組み合わせる必要があります。
ハッピートレイルズ・ホラーはこんな人におすすめ
『Final Girl』をこれから始める人で、最初に組み合わせるフィーチャーフィルムを探している場合に向いています。Above Board は、Camp Happy Trails は複雑な追加ルールが少なく、入門用として作られた箱のようだと述べています。プレイ時間は20〜60分ですが、Shelfside によると、慣れない最初の数回は1時間を少し超えることもあるそうです。
同じシリーズでより手強い相手を探しているなら、『ファイナルガール マッドネス・イン・ザ・ダーク』のレビュー記事も参考になります。
ハッピートレイルズ・ホラーの輸入版で遊ぶときの注意
当店で扱うのは英語版で、日本語説明書は付属しません。この箱単体では遊べないため、別売りの『Final Girl』コアボックスが必要です。カードとルールシートは英語表記のため、テラーカードやイベントカードの効果を読み取りながら進めることになります。
日本語版については、CMON JAPAN がシリーズ1の日本語版『ファイナル・ガール』のクラウドファンディングを2024年10月に実施しました。2025年8月時点では、2025年10月お届け予定の追加予約を受け付けていました。なお、英語版のルールブックは PDF で公開されており、コアボックスの準備手順や各ボードの見方を確認できます。
よくある質問
ハッピートレイルズ・ホラーは単体で遊べますか?
単体では遊べません。本商品はフィーチャーフィルムボックスのため、別売りの『Final Girl』コアボックスが必要です。コアボックスにこの箱の殺人鬼と舞台を組み合わせて遊びます。
何人で、何分くらいで遊べますか?
1人用で、プレイ時間は20〜60分、対象年齢は14歳以上です。レビューによると、慣れないうちは1時間を少し超えることがあります。
シリーズが初めてでも向いていますか?
向いています。Above Board のレビューでも、複雑な追加ルールが少なく、入門用として作られた箱のようだと評価されています。出版社自身も、コアボックスとこの箱を組み合わせたスターターセットを用意していました。
英語が苦手でも遊べますか?
英語版のため、日本語説明書は付属しません。カードとルールシートが英語表記のため、効果を読み取りながら進める必要があります。
商品情報
価格は 5,800 円です。新品未開封の並行輸入品で、英語版のため日本語説明書は付属しません。拡張ボックスのため、遊ぶには『Final Girl』のコアボックスが必要です。
ファイナルガール ハッピートレイルズ・ホラーの商品ページ
通販ページで商品を確認する参考情報
- Van Ryder Games「Final Girl」ルールブック(PDF): https://gamers-hq.de/media/pdf/22/ba/4a/FinalGirl_Rules.pdf
- Above Board「Final Girl Review」(Brian Ellis): https://www.aboveboard.nz/blog/final-girl-review
- Shelfside「Final Girl Review」: https://www.shelfside.co/reviews-2023/finalgirl-review
- Player Elimination「Unhappy Trails – A Final Girl Review」: https://playerelimination.com/2022/12/08/unhappy-trails-a-final-girl-review/
- The Board Game Collection「Final Girl Board Game Review」: https://theboardgamecollection.com/final-girl-board-game-review/
- CMON JAPAN「ファイナル・ガール シリーズ1日本語版 追加予約キャンペーン」: https://cmonjapan.shop/blogs/news/final_girl_s1_lp
- BROAD「ファイナル・ガール クラウドファンディング」: https://broad.tokyo/news/37451