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ザ・ロード・オブ・ザ・リング ロールプレイング(The Lord of the Rings Roleplaying)5E 英語版ルールブックの表紙

『ザ・ロード・オブ・ザ・リング ロールプレイング』レビュー|5E版のルールと英語版の注意

『ザ・ロード・オブ・ザ・リング ロールプレイング(The Lord of the Rings Roleplaying)』は、トールキンの中つ国を D&D 第5版(5E)のルールで遊ぶための TRPG ルールブックです。2023年に Free League Publishing から発売されました。もとになっているのは、同社の TRPG『The One Ring』第2版(Francesco Nepitello 作)です。

5E に慣れた卓なら、d20 を振る手順はそのまま使えます。そこに旅や評議会、心に溜まる「影」のルールが加わります。戦闘の比重は下がり、道中の苦労や交渉にもルールが用意されています。

D&D の経験があり、魔法の少ない冒険を中つ国で遊びたい人におすすめです。一方で、上級ルールの細かさや、敵の種類の少なさを指摘するレビューもあります。英語のルールブック1冊を読み込める人に向いた商品です。

ザ・ロード・オブ・ザ・リング ロールプレイング(The Lord of the Rings Roleplaying)5E 英語版ルールブックの表紙

ザ・ロード・オブ・ザ・リング ロールプレイングの基本情報

ゲーム名 The Lord of the Rings Roleplaying(ザ・ロード・オブ・ザ・リング ロールプレイング)
種類 TRPG のコアルールブック(5E 準拠、フルカラーのハードカバー)
人数 2人以上(Geeks Under Grace の記載)
デザイナー Francesco Nepitello(『The One Ring』第2版がもと)
出版社 Free League Publishing
発売日 2023年5月9日
舞台 第三紀、『ホビットの冒険』と『指輪物語』のあいだのエリアドール地方
言語依存 高い(ルールブック1冊がすべて英語)
日本語版 今回確認した出典には記載なし

ザ・ロード・オブ・ザ・リング ロールプレイングのルールと遊び方

戦闘の手順は 5E のものをそのまま使います。そこに、中つ国の物語らしさを味わうための仕組みがいくつか加わります。IGN、Seasoned Gaming、Geeks Under Grace の3本のレビューをもとに、主な仕組みをまとめました。

キャラクター作り:種族は英雄文化、クラスはコーリング

この本では、5E の「種族」を英雄文化と呼びます。収録されているのは、バルド人、ドワーフ、エルフ、ホビット、ブリー村の人間、北方の野伏の6つです。クラスは「コーリング」に置き換わり、こちらも Captain や Messenger、Scholar など6つあります。IGN の説明によると、Messenger は Rogue と Bard を、Champion は Fighter と Barbarian を合わせたような役割です。

レベルの上限は 20 ではなく 10 で、派手な呪文を使うクラスもありません。いちばん魔法に近い Scholar でも、少し傷を癒せる程度です。その代わりに「クラフト」という技能があり、動物と話す、ルーンを読む、鎧を鍛える、歌で仲間を励ますといったことができます。feat にあたる「virtue」の代わりに、レベルアップ時にクラフトを選ぶこともできます。

パーティは全員で1人のパトロンを選びます。パトロンになるのは、ビルボやガンダルフ、エルロンドのような中つ国の有名人です。Geeks Under Grace によると、トム・ボンバディルをパトロンにした場合は、仲間の絆を表す「フェローシップ」の点数をすべて使って、トムかゴールドベリを呼べるそうです。

冒険の段階:戦闘、評議会、旅

冒険の場面は、戦闘、評議会、旅の3種類です。評議会は、中つ国の有力者と交渉する場面です。パーティは前もって目標を決めておき、技能判定でどれだけ説得できたかに応じて、経験点などの報酬を得ます。

旅のルールでは、5E の「サバイバル」技能を狩り、探索、旅の3つに分けます。キャラクターは斥候や狩人などの役割を受け持ち、ロアマスターが遭遇表を振ります。オークが残した惨状に出くわすこともあれば、中つ国の失われた驚異を見つけて「インスピレーション」を得ることもあります。休息のルールも厳しくなりました。小休憩は1時間ではなく8時間かかり、大休憩は安全な場所でしか取れません。

影と冥王の目

キャラクターは、恐ろしいものに出会ったり、悪事を働いたり、悪い竜の財宝に触れたりすると「シャドウポイント」を受けます。影の値が「判断力」と同じになると狂気の発作を起こし、影に深く呑まれたキャラクターはパーティから外れます。各コーリングには、影に負けたときにどう崩れていくかを定めた「シャドウパス」があり、ルール上の不利と演技上の欠点の両方を受けます。

ゲームマスターにあたるロアマスターは、冥王の目がどれだけパーティに気づいているかも記録します。Geeks Under Grace によると、全員がホビットのパーティなら初期値は +0、上のエルフが1人いると +3 です。判定で1を出したり、影を大量に受けたり、派手に魔法を使ったりすると値が上がります。気づかれると、味方が敵に回ったり敵が強くなったりする出来事が起こります。

フェローシップの段階

冒険と冒険のあいだには、休息のための「フェローシップの段階」があります。ここでは、歌を書く、伝記を書く、後継者を育てるといった活動ができ、どれもルール上の効果を持っています。後継者は、キャラクターの経験点と装備の一部を受け継ぎます。

ザ・ロード・オブ・ザ・リング ロールプレイングの面白さと評価

5E の手順のまま、魔法の少ない冒険を遊べる

IGN は、D&D の遊び手に新しいシステムを覚えてもらうのは難しいため、5E に移行したのは賢い選択だと書いています。Geeks Under Grace も、『The One Ring』を d20 ではないという理由で見送った人にこそ勧めたいとしています。評価は IGN が 9/10(Editors' Choice)、Geeks Under Grace が 9点です。

戦わない場面にもルールと報酬がある

IGN は、旅や評議会にも戦闘と同じくらいの重みがある点を評価しています。評議会の場面では、NPC と話すのが好きなプレイヤーや、演説で仲間を動かしたいプレイヤーが活躍できると述べています。

影が物語を引っ張る

IGN は、5E の単純な属性の仕組みではなく、ボロミアやフロドのように正しくあろうとしながら迷う英雄を演じられる点を挙げています。Seasoned Gaming は、オプションルール「The Hunt」を本書で最も面白い仕組みの一つとしました。冒険がうまく進むほど、あるいは使ってはならない魔法を使うほど、冥王の目がパーティに向き、追っ手と出会うことがあります。

気になる点

Seasoned Gaming は、仲間が集まる場面のルールから先は細かく分かりにくくなり、上級者向けになると書いています。一部のルールはオプション扱いでよいとも書いています。「Magical Success」の扱いは文章からやり方が読み取れず、何時間も探したそうです。街での休息を細かく分けて処理するルールも、楽しいとは感じられなかったとしています。

敵の種類が少ない点も同じレビューの指摘です。原作に登場する怪物の種類がもともと多くないためで、5E の Monster Manual からデータを持ち込めば補えると書かれています。舞台はエリアドールに限られ、モルドール、ゴンドール、ローハンは含まれていません。ただし、このレビューは舞台が限られる点を欠点とは見ていません。

Geeks Under Grace が挙げた不満は、キャラクターシートが別冊になっていないか、切り離せる形であってほしかったという1点です。

ザ・ロード・オブ・ザ・リング ロールプレイングはこんな人におすすめ

向いているのは、D&D 5E を遊んだことがあり、中つ国で魔法の少ない冒険を楽しみたいグループです。旅の苦労や交渉、仲間との絆にもルールが用意されているため、戦闘以外の場面をじっくり遊びたい卓に合います。

d20 を使う別の TRPG として、当店では『モルク・ボルグ』のレビューも公開しています。卓で使える小物としては、Q-Workshop のダイスの記事もあります。

ザ・ロード・オブ・ザ・リング ロールプレイングの輸入版で遊ぶときの注意

当店の商品は英語版で、日本語訳は含まれていません。ルール、英雄文化、コーリング、敵のデータまですべて英語で書かれているため、少なくともロアマスターはこの1冊を英語で読み込む必要があります。日本語版が出ているかどうかは、今回確認した出典からは分かりませんでした。

Geeks Under Grace によると、巻末に両面の折り込み地図がありますが、キャラクターシートは別冊になっていません。初めての人向けには、入門用の『Shire Adventures』が別売りで出ています。ロアマスタースクリーンには、裂け谷を扱った小冊子が付いています。

よくある質問

D&D の基本ルールブックは別に必要ですか?

出版社の説明では、この本には冒険を作るために必要なものがすべて入っています。戦闘は 5E のルールを使い、英雄文化、コーリング、敵、旅や評議会のルールはこの本に収録されています。

何人で遊べますか?

Geeks Under Grace はプレイ人数を2人以上としています。ロアマスター1人と、プレイヤーキャラクターを演じる人で遊ぶ TRPG です。

『The One Ring』とは何が違いますか?

この本は『The One Ring』第2版を 5E のルールに移したものです。Geeks Under Grace によると、『The One Ring』は12面ダイスと6面ダイスを使いますが、この本は d20 を使います。

英語はどのくらい読む必要がありますか?

日本語訳は含まれていないため、ルールのすべてを英語で読む必要があります。

商品情報

価格は 8,630 円です。英語版の新品未開封品で、当店では並行輸入正規品として取り扱っています。日本語訳は含まれないため、英語版のルールブックとしてお求めください。

ザ・ロード・オブ・ザ・リング ロールプレイング(The Lord of the Rings Roleplaying)5E 英語版ルールブック

ザ・ロード・オブ・ザ・リング ロールプレイングの商品ページ

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参考情報

  • IGN「The Lord of the Rings Roleplaying Review」(Samantha Nelson): https://www.ign.com/articles/the-lord-of-the-rings-roleplaying-review
  • Seasoned Gaming「Review : Lord of the Rings Roleplaying 5E : The One Book to Rule Them All」(2023年5月): https://seasonedgaming.com/2023/05/09/review-lord-of-the-rings-roleplaying-5e-the-one-book-to-rule-them-all/
  • Geeks Under Grace「Review – The Lord of the Rings Roleplaying (5E)」(2023年5月): https://www.geeksundergrace.com/tabletop/review-the-lord-of-the-rings-roleplaying-5e/
  • The Old Bard「The Lord of the Rings Roleplaying 5E」(書誌情報と出版社の説明): https://theoldbard.com/books/the-lord-of-the-rings-roleplaying-5e/
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