『ティッピトッピ(Tippi Toppi)』は、ドイツの Schmidt Spiele から発売されている1〜4人用の協力型カードゲームです。4色・1〜7の数字カードを場の4つの山に重ねていき、並んだ課題カードの条件を全員で満たしていきます。ただし、自分の手札の色や数字は口に出せません。
基本ルールは、同じ色か同じ数字を重ねるだけとシンプルです。BoardGameGeek に投稿されたドイツ語のレビューでも UNO を思わせると書かれており、ルール説明は数分で済みます。考えどころは、話せる内容が「次にどの山に置きたいか」「どの課題を狙うか」に限られている点にあります。
当店の結論として、20分前後で終わる協力ゲームを家族や友人と繰り返し遊びたい人に向いています。一方で、ルールブックにも書かれているとおり、どれだけうまく遊んでも勝てない回があります。その運の要素を「もう1回」と笑って流せるかどうかが分かれ目です。
ティッピトッピの基本情報
| ゲーム名 | Tippi Toppi(ティッピトッピ)。英語版の題名は Cahoots |
|---|---|
| 人数 | 1〜4人(1人用のソロルールあり) |
| 時間 | 約20〜30分(出版社の表記) |
| 対象年齢 | 8歳以上(出版社の表記) |
| デザイナー | Ken Gruhl |
| 出版社 | Schmidt Spiele(米国 Gamewright のライセンス) |
| 内容物 | カード110枚(数字カード56枚、課題カード53枚、早見カード1枚) |
| 言語 | ドイツ語(課題カードとルールブック) |
数字カードは4色それぞれに1〜7が2枚ずつあり、合計56枚です。ルールブックの課題カードの例には、オレンジ、紫、緑、ピンクの4色が出てきます。箱は 9.5 × 12.2 × 2.5 cm と手のひらに載る大きさです。
ティッピトッピのルールと遊び方
準備
数字カードをよく切って各自に4枚ずつ配り、手札は他の人に見せません。テーブルの中央に数字カードを4枚表向きに並べ、これを4つの山の土台にします。課題カードは人数と難易度に応じた枚数だけを使い、そこから4枚を表向きに並べます。
ルールブックの一覧表では、難易度は初級からチャンピオンまで5段階あります。2〜3人なら初級14枚、普通16枚、チャンピオン22枚で、1人と4人はそれぞれ2枚ずつ少なくなります。最初の手番は、最後にオレンジ色のものを食べた人です。
手番でやること
手番の人は手札から1枚を選び、4つの山のどれかに重ねます。置けるのは、山の一番上と同じ色か同じ数字のカードだけです。カードを置いたら山札から1枚を引いて、手札を4枚に戻します。この1手で課題の条件がそろえば、その課題カードを取り除いて新しい課題を1枚めくります。1手で複数の課題がそろうこともありますし、めくった課題がすでに満たされていることもあります。
課題は文面どおりに読む
課題カードには「オレンジの山が3つ」「緑の山の合計が7」「すべての山が4より大きい」のような条件が書かれています。ルールブックには、条件を文面どおり厳密に満たすよう記載されています。「緑の山が3つ」なら緑はちょうど3つでなければならず、4つでは達成になりません。反対に「緑の山の合計が7」は、緑の山が緑の7の1つだけでも達成です。
話してよいこと、いけないこと
手札の数字や色は口に出せません。話せるのは、次にどの山へ置きたいかと、どの課題を狙うかだけです。ルールブックで認められている発言の例としては、「この山には置かないで」「この山に置けるいいカードがある」「この課題なら手伝える」「今は2番目の山にしか置けない」といった言い方が挙げられています。
勝ち負けの条件
使う課題カードをすべて達成できれば全員の勝ちです。手番の人が4つの山のどこにもカードを置けなくなるか、全員の手札が尽きて課題が残っていれば負けになります。山札が尽きてもすぐには終わらず、誰かが置けなくなるまで手札だけで続けます。
ティッピトッピの面白さと評価
自分の手と他人の計画がぶつかる
英語版 Cahoots を約25回遊んだ Co-op Board Games の Ronny Alexander 氏は、仲間には課題を達成してほしいのに、自分の狙っている山は崩さないでほしいというジレンマを長所に挙げています。BoardGameGeek のレビューでも、相談が厳しく制限されるため、誰がいつどのカードを出すかを推し量る必要があると書かれています。手札を言えない代わりに「この山は任せて」とだけ伝える、その一言の重さがゲームの中心です。
難易度を課題の枚数で変えられる
Alexander 氏は、課題カードを足し引きするだけで難易度を変えられる点を高く評価しています。ルールブックには枚数の一覧表があり、初回は初級、慣れたら上級へと段階を上げていけます。変則ルールとして、5分のタイマーで手番の順番をなくす High Speed、一言も話さない Enjoy the Silence、子ども向けに会話の制限をゆるめて手札を見せてもよい Kids も載っています。
すぐ覚えられて、何度も遊べる
BoardGameGeek のレビューは、説明しやすく、ゲームの締めの1本や合間の1本に向くと評価し、6点中5点を付けています。Alexander 氏も、数分で覚えられ、初めてボードゲームに触れる人にもすぐ伝わったと書いています。課題の出方が毎回違うので、25回目も序盤と同じように楽しかったそうです。人数による面白さの差は感じないとも述べています。
気になる点
いちばん大きいのは運の要素です。ルールブックにも、難易度に関係なく、どれだけうまく遊んでも勝てない回があると書かれています。BoardGameGeek のレビューでも、課題と手札がかみ合わずに勝ちようがない回があると指摘したうえで、すぐ次を始められるので大きな問題ではないとしています。
Alexander 氏は、手札が悪くて出せるカードがないとゲームがあっけなく終わる点を短所に挙げています(頻度は高くないそうです)。ほかに、テーマらしいテーマがないことや、遊んだ人の多くがピンクと紫のカードを見間違えたことも挙げています。なお、Co-op Board Games は出版社から製品の提供を受けてレビューしたと断っています。
ティッピトッピが向く人
対戦よりも全員で一つの目標を追うゲームが好きな人、UNO のような手軽さで少し頭を使いたい家族に向いています。BoardGameGeek のレビューは家族向け、子どもとも一緒にと書き、Alexander 氏はパブで遊ぶゲームとしてもうまく機能したと述べています。1人用のルールもあるので、1人で難易度を上げていく遊び方もできます。
Alexander 氏は、会話を制限した協力ゲームとして The Mind、Codenames Duet、Mysterium などが好きな人に勧めています。当店では、ほかの協力型ゲームとして『ザ・クルー 第9惑星への旅』と『AEONS END THE VOID』のレビューも公開しています。ティッピトッピは、同じ色か同じ数字を重ねるだけのルールで、1ゲームが約20〜30分で終わります。
輸入版で遊ぶときの注意
当店で扱っているのはドイツ語版です。数字カードは色と数字だけですが、課題カードには「DREI STAPEL ORANGE」「Die Summe aller GRÜNEN STAPEL ist 7」「Alle Stapel GRÖSSER als 4」のような短いドイツ語が書かれています。ルールブックの例から拾うと、覚えておくと読みやすい語は次のとおりです。
- STAPEL:山、ALLE:すべての、ZWEI:2つ、DREI:3つ
- Die Summe aller ~ ist:~の合計が(数字)、GRÖSSER als:~より大きい
- benachbarte:隣り合った、nicht benachbarte:隣り合っていない
- 色:ORANGE(オレンジ)、LILA(紫)、GRÜN(緑)、PINK(ピンク)
ルールブックもドイツ語ですが、出版社のサイトから PDF で入手できます(参考情報に URL を載せました)。英語版は Cahoots の題名で Gamewright から出ていますが、課題カードの枚数がドイツ語版の53枚に対して英語版は50枚で、難易度ごとの枚数の目安が少し違います。今回参照した出典には、日本語版が出ているかどうかの記載はありませんでした。
よくある質問
何人で遊べますか?
1〜4人です。1人で遊ぶソロルールもあり、ルールは複数人のときと同じで、相談の制限がなくなるだけです。
1ゲームにかかる時間は?
出版社の表記では約20〜30分です。BoardGameGeek のレビューと英語版のレビューは約20分としています。
ドイツ語が読めなくても遊べますか?
数字カードは色と数字だけですが、課題カードには短いドイツ語の条件文があります。ルールブックの例を見るかぎり、条件文は「山」「合計」「より大きい」「隣り合った」と色の単語を組み合わせた短い定型文です。この記事の「輸入版で遊ぶときの注意」に、よく出る語の対訳を載せました。
何歳から遊べますか?
出版社の表記は8歳以上です。英語版と BoardGameGeek のレビューは10歳以上としています。子どもと遊ぶときは、会話の制限をゆるめる Kids ルールも使えます。
商品情報
価格は 2,040 円です(通常価格 2,300 円)。本品はドイツ正規品として仕入れた、新品未開封の並行輸入正規品です。
ティッピトッピの商品ページ
通販ページで商品を確認する参考情報
- Schmidt Spiele「Tippi Toppi, Kartenspiel」: https://www.schmidtspiele-shop.de/tippi-toppi
- Schmidt Spiele「Tippi Toppi」ルールブック(ドイツ語 PDF): https://www.schmidtspiele.de/files/Produkte/7/75051%20-%20Tippi%20Toppi/75051_Tippi_Toppi_DE.pdf
- BoardGameGeek「"Tippi Toppi" - a conclusion (german)」: https://boardgamegeek.com/thread/2470430/tippi-toppi-a-conclusion-german
- Co-op Board Games「Cahoots Review」: https://coopboardgames.com/cooperative-board-game-reviews/cahoots-review/
出典の間で数値の書き方が異なります。対象年齢は出版社が8歳以上、BoardGameGeek のレビューと英語版が10歳以上です。プレイ時間は出版社が約20〜30分、ほかの2つは約20分です。課題カードはドイツ語版が53枚、英語版が50枚です。