コンテンツへスキップ
Watergate ウォーターゲート ボードゲーム完全レビュー|30分で政治史最大スキャンダルを体験できる傑作2人用ゲーム

Watergate ウォーターゲート ボードゲーム完全レビュー|30分で政治史最大スキャンダルを体験できる傑作2人用ゲーム

ウォーターゲート(Watergate)レビュー:政治史上最大のスキャンダルを30分で体験できる傑作2人用ボードゲーム

1972年のウォーターゲート事件を題材にした2人専用カードドリブンゲーム「ウォーターゲート」は、絶対的な名作として推薦され、お気に入りゲームの一つになったと評価される傑作です。

この記事では、実際のプレイヤーの詳細なレビューと専門評価を基に、なぜこのゲームが多くのボードゲーマーを魅了し続けているのかを徹底解説します。

ゲームの基本情報

「ウォーターゲート」は2プレイヤー専用、プレイ時間30分の非対称カードドリブンゲームです。

対象年齢は12歳以上、複雑さは2.27/5と中程度の難易度で設定されています。

歴史的背景とゲームの核心

1972年6月、ワシントンのウォーターゲートビルで5人の男が逮捕される。

民主党全国委員会本部への三流泥棒のように見えた事件が、ワシントン・ポストの記者ボブ・ウッドワードとカール・バーンスタインの徹底的な調査のきっかけとなったという実際の歴史的事件を題材としています。

ゲームメカニクス

ゲームの中核はカードの二重用途システムです。

各カードは数値かアクションのどちらかで使用でき、ジャーナリストと共謀者カードを除き、アクションで使用したカードはゲームから除去される仕組みになっています。

プレイヤーは独自の20枚デッキを使用し、証拠トークンを表向き(記者)または裏向き(ニクソン)で配置して経路を構築または遮断する戦略的なゲームプレイが展開されます。

勝利条件

ニクソン政権:5個のモメンタムトークンを集めて大統領任期を全うするか、9ラウンド経過での時間切れを目指します。

ワシントン・ポスト記者:2人の情報提供者を大統領に直接結びつける十分な証拠を集めることで勝利します。

ウォーターゲートの魅力:短時間で味わう本格的な政治戦略

このゲームは短時間でありながら、本格的な政治戦略を味わえる傑作として高く評価されています。

1. 緊張感あふれるタグオブウォー

「巨大な綱引きマッチが各ラウンドで展開され、両プレイヤーに緊張感を生み出している」と評されるように、ゲームの核心は証拠トラック上での物理的な奪い合いです。

「トークンは常に各プレイヤーの陣営間で引っ張られ、5番目の最終スペースに到達すれば即座に獲得できる」というシステムにより、一つ一つの決断が勝敗を左右します。

2. 史上最高難易度の意思決定

「カードの価値とアクションのどちらを選ぶか、何を動かすかという困難な決断が毎ラウンド要求される」ゲームデザインが秀逸です。

「イニシアティブは次ラウンドで先手を取り5枚ドローを可能にするが、モメンタムマーカーはニクソンの勝利条件であり編集者にもボーナスを提供する」など、すべての選択肢に意味があります。

実際のプレイシーンでは、「青い証拠トークンが研究トラックにあるが、モメンタムトークンがすでにニクソンに向かって2歩進んでいる状況で、どちらを優先すべきか」といった究極の選択が連続します。

3. 完璧なテーマ統合

デザイナーのマティアス・クレイマーは「ウォーターゲートのテーマを心から受け入れ、ペースト式のテーマではなく、ソース素材から深く引き出している」ことが高く評価されています。

「各カードには実際の人物の写真が含まれ、明確なアイコンと素晴らしい歴史的テキストが記載されている」など、歴史への愛情が随所に感じられます

4. イニシアティブの戦略的重要性

「白く無害に見えるイニシアティブトークンこそがゲームの真の中心である」と指摘されるように、先手権の争奪が勝負の分かれ目となります。

「そのようなラウンドでは、勝敗の差は最後まで切り札を持ち、相手に対応の機会を与えない能力にある」ため、経験による戦略の深化が期待できます。

5. 完璧なゲームバランス

初期には「ニクソンが勝ちやすい」との意見が多かったが、経験者の間では50/50の完璧なバランスと評価されています。

「最初のゲームでは不公平に感じるかもしれないが、実際は完璧にバランスの取れた猫とネズミの決闘」であることが明らかになっています。

気になる点と対策

このゲームにはいくつかの気になる点がありますが、それぞれに対策があります。

1. 経験者有利問題への対処法

「経験豊富なプレイヤーは間違いなく新しいプレイヤーよりも有利」という指摘があります。

しかし、「新しいプレイヤーとでも約10分でゲームを設定・開始でき、15分以内にすべてのルールを覚え、初回ゲームは1時間以内に終了する」ため、複数回プレイして経験を積むことで解決できます。

対策:同レベルの初心者同士でプレイするか、経験者と複数戦を前提として楽しむことをお勧めします。

「ゲームを気に入った人は再度プレイしたくなり、同じ二人のプレイヤー間での繰り返しプレイを確実に報いる」設計になっています。

2. テーマへの関心度

「1970年代のアメリカ政治はすべての人の心を躍らせるテーマではない」可能性があります。

対策:「ゲームに描かれた出来事は私の生まれる約16年前に起こったもので、詳細な知識は主要な要点と古典映画『大統領の陰謀』に限られていたが、ゲーム体験に悪影響はなかった」という証言があるように、歴史的知識は不要です。

映画「大統領の陰謀」(ダスティン・ホフマンとロバート・レッドフォード主演)を観ることで、より深くゲームを楽しめるでしょう。

こんな人・シーンにおすすめ

このゲームは様々なタイプのプレイヤーにおすすめできる優秀な作品です。

二人用ゲーム愛好家

「二人用専用ゲームの方が最低プレイ人数で行う大きなゲームよりも一般的により良く機能する」と考える方には最適です。

シリアスな2人用ゲームコレクションを拡張する際の絶対に必要なアイテムとして推薦されています。

カードドリブンゲーム初心者

「Twilight Struggleとの比較があるが、密度は遠く及ばず、それは良いことだ」と評価されているように、重厚なCDGの入門作として最適です。

「Twilight Struggleファンで時間がない人に最適」「30-60分でCDGの醍醐味を体験可能」という特長があります。

携帯性を重視する方

「2人のプレイヤーにとって完璧な旅行コンパニオン」として、「どこにでも持って行けて、友人との数杯の飲み物とともにパブに持って行くのに最適」なコンパクトなサイズが魅力です。

歴史学習の機会として

年長の子供を歴史学習に関与させる興味深い方法としても活用できます。

ルールブックには「関与する全員の経歴と十分に研究された歴史」が含まれているため、教育的価値も高いです。

短時間で深いゲーム体験を求める方

「30-45分で意味のある選択を連続して提供」し、「毎回ネイルバイティングな真実と腐敗の戦い」を体験できます。

「ハードな選択、大胆なプレイ、そしてテーブルの向こうを見て相手が何を考えているかを読み取ろうとする素晴らしい瞬間」を短時間で味わえる贅沢な体験が待っています。

ウォーターゲートは、「シンプルなアイデアの限られた制約を受け入れて、より超越的な何かになるデザイン」を体現した、真の意味での現代の名作です。

政治史上最大のスキャンダルを30分で体験できる、この機会をお見逃しなく。


公式ルールブック へのリンク

通販ページで商品を確認する

日本全国送料無料。15時までのご注文は当日発送しております。


参照元・引用元

  1. Watergate – Capstone Games
  2. Watergate Review
  3. Watergate Review: All the President's Men and a Board Game
  4. Review: Watergate
  5. Watergate Board Game Review
  6. ‘Watergate’ board game review
ブログに戻る

目次