世界最大級の蒸気機関車を手のひらに ーー 「Revell 1/87 Big Boy Locomotive」

「あの巨大な鉄道の王者を自分の手で組み立てたい」ーー そんな鉄道ファンの夢を叶えるプラモデルがここにあります。
Revell社が誇る「1/87 Big Boy Locomotive」は、伝説の蒸気機関車「ビッグボーイ」を精密に再現した本格的なHOスケールモデルです。

圧倒的な存在感と精密な再現性

HOスケール（1/87）という絶妙なサイズ感で表現された本モデルは、87のパーツから構成され、組み立て完成時には全長46.4cmという堂々たる姿を誇ります。
実物の全長が約40メートル、重量約540トンという巨大な蒸気機関車が、手のひらサイズで再現されるのです。

一体成型のボイラー部分は迫力満点で、蝶形ダンパーや運転室内部まで緻密に作り込まれています。
特に注目すべきは、ビッグボーイの最大の特徴である4-8ー8-4という特徴的な車輪配置（日本風に言えば2DD2）を忠実に再現している点です。
この複雑な動輪と連結機構は、HOスケールならではの詳細な表現が可能となっており、模型の魅力を一層高めています。

前部カウキャッチャー（前面保護グリル）や石炭運搬用テンダーの梯子など、機能的な部分も見逃していません。
約48cmの精密な線路パーツも付属しており、完成後の展示効果を高める工夫がされています。

自分だけのビッグボーイを作り上げる喜び

Revell社の確かな技術力により、このキットはモデリング経験者向けのレベル3に分類されますが、丁寧な説明書が付属しているため、挑戦しがいのある一品となっています。
塗装と接着剤を使用して組み立てることで、より本格的なモデリングの醍醐味を味わえるでしょう。

基本的には黒一色の車体ですが、ボイラーのガンメタリックや主連棒の銀色など、細部の塗り分けによってリアルさが増します。
デカールは2種類のユニオンパシフィック仕様（4006号機と4023号機）が用意されており、お好みのバージョンを選択できるのも魅力です。

鉄道史に名を刻む伝説の巨人

「ビッグボーイ」は、その名の通り鉄道史上最大級かつ最強の蒸気機関車として名高い存在です。
1930年代後半、ユニオンパシフィック鉄道は、ユタ州オグデンからワサッチ峠への急勾配区間を補助機関車なしで3,600トン（最大4,200トン）の貨物列車を牽引できる機関車の開発を自社の開発部門に指示しました。

こうして誕生したのが、独特の4-8ー8-4という車輪配置を持つビッグボーイです。
この配置はビッグボーイ特有のもので、1機の蒸気機関車に4軸の走り装置が2つ分あるという驚異的な設計となっています。
全25両は1941年のクラス1と1944年のクラス2の2グループで製造されました。

最大出力6,290馬力という圧倒的なパワーを持ち、急勾配や急カーブの多い路線でもその力を存分に発揮しました。
最後の貨物列車運用は1959年7月で、ほとんどが1961年までに引退しましたが、そのうちの1両、4014号機は2019年に復活し、現在も運行可能な状態で保存されています。

HOスケールの魅力

HOスケール（1/87）は、鉄道模型において世界的に広く普及している規格です。
Nゲージよりもスケールが大きいため、パンタグラフの台枠や台車部分、連結部分などの複雑な機械部分が詳細に再現されるのが特徴で、よりリアルな模型を楽しむことができます。

このRevell 1/87 Big Boy Locomotiveは、HOスケールの特性を活かし、巨大な実物の姿を手のひらサイズに凝縮しながらも、その迫力と精密さを損なうことなく表現しています。
線路の幅（軌間）も16.5mmと標準化されており、他のHOスケール製品と組み合わせることも可能です。

Revell 1/87 Big Boy Locomotiveの魅力

Revell 1/87 Big Boy Locomotiveは、アメリカ鉄道の黄金時代を象徴する伝説的機関車を、精密かつ迫力ある姿で再現したプラモデルです。
組み立てる過程から、完成して飾るまで、鉄道の歴史と技術の粋を堪能できる逸品といえるでしょう。

世界最大級の蒸気機関車ビッグボーイの威容を、ぜひ自分の手で再現してみてはいかがでしょうか？
熱心な鉄道模型ファンはもちろん、本格的なスケールモデル愛好家にも満足いただける内容となっています。