『ブラッド・オブ・アン・イングリッシュマン(The Blood of an Englishman)』は、「ジャックと豆の木」を題材にした2人用のカードゲームです。1人がジャック、もう1人が巨人を担当し、テーブルに並べた50枚のカードを動かし合います。ジャックは豆の木を3本育てて宝を盗み出し、巨人は Fee、Fi、Fo、Fum の4枚をそろえてジャックを捕まえようとします。
2人の手番でできることも、勝ち方も違います。いわゆる非対称型のゲームで、Casual Game Revolution のレビューでは、どちらの役を選んでも手応えのあるパズルになっていると評価されています。カードはすべて表向きで、隠された情報はありません。
当店の結論として、2人で短時間の読み合いを楽しみたい人に向いています。ただし、カードの並びが毎回ランダムなので、始めた時点で片方が不利になる回もあります。その偏りを受け入れられるかどうかが分かれ目です。
ブラッド・オブ・アン・イングリッシュマンの基本情報
| ゲーム名 | The Blood of an Englishman(ブラッド・オブ・アン・イングリッシュマン) |
|---|---|
| 人数 | 2人 |
| 時間 | 箱の表記は30分(The A.V. Club の記事による)。当店の商品情報では20〜30分 |
| 対象年齢 | 10歳以上 |
| デザイナー | Dan Cassar |
| イラスト | Chris Ostrowski、Anita Osburn |
| 出版社 | Renegade Game Studios |
| 内容物 | 豆の木カード36枚、宝カード6枚、巨人カード8枚、プレイヤー補助カード4枚、ルールブック |
| 言語 | 英語表記 |
使用するカードは全部で50枚です。The A.V. Club の記事によれば、内訳は1〜9の数字が書かれた豆の木カードが各4枚、Fee、Fi、Fo、Fum の巨人カードが各2枚、Gold、Goose、Harp の宝カードが各2枚です。
ブラッド・オブ・アン・イングリッシュマンのルールと遊び方
セットアップ
50枚をよく切り、表向きで5列に10枚ずつ並べます。これが巨人の城です。カードは少しずつ重ねて、どのカードも両者から見えるように広げます。列にはカードを取り出しやすい手前側と、奥側があります。並べ終えたら、ジャックだけが1枚を選び、城のどこへでも動かしてからゲームが始まります。
ジャックの手番
ジャックは手番に3回動けます。ある列の手前のカードを別の列の手前へ移す、列の奥のカードを同じ列の手前へ移す、手前か奥にある豆の木カードを自分の豆の木に取る、のいずれかを3回行います。
豆の木は数字カード6枚を小さい順に積んで作ります。数字は連番でなくてかまいません。6枚そろったら、1回分の動きで列の手前か奥から宝カードを取り、その豆の木は完成です。完成させるまで次の豆の木には取りかかれません。3本を完成させて Gold、Goose、Harp を1枚ずつそろえれば、ジャックの勝ちです。
巨人の手番
巨人ができるのは1つだけです。城のどこからでも豆の木カードを1枚捨てる、ある列の手前4枚をまとめて別の列の手前へ移す、手前の1枚を別の列の手前へ移す動きを2回行う、のいずれかを選びます。捨てる場合を除いて、巨人は列の奥のカードに触れません。
巨人の勝ち方は3通りあります。Fee、Fi、Fo、Fum を1枚ずつ、1つの列の中に途切れずに並べる形と、その4枚を4つの列の手前にそれぞれ出す形です。もう1つは、豆の木カードを捨て続けて、ジャックが3本を完成できない状態にすることです。
ブラッド・オブ・アン・イングリッシュマンの面白さと評価
役割で見える盤面が変わる
Casual Game Revolution の Naomi Laeuchli は、ジャックと巨人にそれぞれ別の難しさがあり、役によって考えるべきことが変わると書いています。ジャックは動ける回数が多く、奥のカードにも手が届きます。巨人は1手しかない代わりに、4枚まとめて動かす大技と3通りの勝ち方を持っています。同じ盤面を見ていても、狙う場所が違うわけです。
中盤から形勢が入れ替わる
The A.V. Club の Keith Law によれば、序盤ははっきりジャックが有利で、1本目の豆の木はすぐにできます。ところが、ゲームが進むほど巨人の役は楽になっていきます。Laeuchli も同じ流れを指摘していて、ジャックは巨人の並びを崩すために動きを使わざるをえなくなり、終盤は息詰まる展開になると述べています。
Law は、半ばを過ぎたあたりからは自分の一手が相手の勝ちをお膳立てしていないか、一手ごとに確かめる必要があると書いています。数字やタイルを滑らせて並べ替えるスライドパズルの玩具を引き合いに出し、2人が互いに解き合うパズルだと表現しました。
覚えやすく、毎回違う
Laeuchli はルールを覚えやすいと評価し、両方の役の動き方をまとめたプレイヤー補助カードが役に立つと書いています。Law の10歳の娘さんはこのゲームをすぐに気に入り、初回のプレイで基本的な戦い方をつかんだそうです。並びが毎回ランダムで役も2つあるため、繰り返し遊べる点は両方のレビューがそろって挙げています。
気になる点
Laeuchli が挙げた気になる点は、配置の運です。カードの並びがランダムなので、配られた時点で片方が不利な状態から始まることがあります。同じレビューは、その偶然が新しい局面を生むこともあると補っています。
プレイ時間の見込みにも幅があります。当店の商品情報は20〜30分です。Law は、セットアップを含めても箱に書かれた30分には何度遊んでも届かなかったと書いています。
毎回同じ条件で実力だけを比べたい人には、初期配置の偏りが気になるはずです。また、Casual Game Revolution の記事には、レビュー用に製品の提供を受けたとの断り書きがあります。
ブラッド・オブ・アン・イングリッシュマンが向く人
2人で、相手の手を読みながら短い時間で遊べるゲームを探している人に向いています。カードがすべて見えているので、運よりも盤面の読みで勝負したい組み合わせに合います。Law の家庭のように、10歳前後の子どもと大人で遊ぶ場面の例もあります。Law は、持ち運びやすい点も長所に挙げています。
当店では、ほかの2人用ゲームとして『ウォーターゲート』『フンギ』『カワレ』のレビューも公開しています。ブラッド・オブ・アン・イングリッシュマンは、共通の50枚の並びを両者が別々のルールで動かし合う点が特徴です。
輸入版で遊ぶときの注意
当店で扱っているのは英語版で、表記は英語です。The A.V. Club の説明どおり、カードは数字のカードと、Fee、Fi、Fo、Fum や Gold、Goose、Harp の単語が書かれたカードでできています。ルールの説明書とプレイヤー補助カードは英語なので、最初に誰かがルールを読んで説明する必要があります。
今回参照した出典には、日本語版が出ているかどうかの記載はありませんでした。出版社の公式サイトにあった製品ページは、取得時点で見つからない状態でした。ルールの概要は、参考情報に挙げた Game Rules のページでも確かめられます。
よくある質問
何人で遊べますか?
2人専用です。1人がジャック、もう1人が巨人を担当します。
1ゲームにかかる時間は?
当店の商品情報では20〜30分です。箱の表記は30分ですが、The A.V. Club の記者は、セットアップを含めても30分には届かなかったと書いています。
ジャックと巨人、どちらが有利ですか?
序盤はジャックが有利で、ゲームが進むほど巨人が楽になるとレビューされています。ただし配置はランダムなので、始めた時点でどちらかが不利になる回もあります。
子どもと一緒に遊べますか?
対象年齢は10歳以上です。The A.V. Club の記者の10歳の娘さんは、初回で基本的な戦い方をつかんだそうです。
商品情報
価格は 2,540 円です(通常価格 2,800 円)。欧米の正規店から仕入れた並行輸入正規品で、到着時に初期不良が確認された場合は、店舗規定に沿って初期不良補償の対象として対応します。
ブラッド・オブ・アン・イングリッシュマンの商品ページ
通販ページで商品を確認する参考情報
- Casual Game Revolution「The Blood of an Englishman: An Asymmetrical Two-Player Fairy Tale Game」: https://casualgamerevolution.com/blog/2018/05/the-blood-of-an-englishman-an-asymmetrical-two-player-fairy-tale-game
- The A.V. Club「The Blood of an Englishman is a Fun Puzzle for Two Players」: https://www.avclub.com/the-blood-of-an-englishman-is-a-fun-puzzle-for-two
- Game Rules「THE BLOOD OF AN ENGLISHMAN Game Rules」: https://gamerules.com/rules/the-blood-of-an-englishman/
出典の間で細部の書き方が異なります。補助カードは、Casual Game Revolution では player aid cards、Game Rules では Helper Cards と表記されています。巨人の勝ち方について、Game Rules はジャックがそれ以上動けなくなった場合も巨人の勝ちとしています。